そして、夏休み。
私達は約束をして、
四人で水族館に行ったわけなんですが…
なんとあの二人とはぐれました。
あきのん羨ましい、いいな。
というのは春渡に失礼か。
と、私の携帯をヒラヒラと頭上に掲げられて、
…背ぇたっか!
あれ?春渡ってこんなんだった?
何か…一緒に居すぎて気付かなかったなぁ…
いや、そんなことより!!
早く返してくれませんか(切実)
よし、私ナイス判断。
危ない、中指突き立てるとこだったわ。
その通りであった。
私と春渡がトイレに行き、あきのんと冬木が待つ。
その簡単なことなのに、
帰ったら消えていた。
もう迷子のお知らせでもするか?
さいっあくだ。
まぁこれもあの二人と合流するためだ。
15分位ならあの二人なら大丈夫だろう。
…はぁ。
あれ何でだ。
本能が、私の脳がそれを拒否ってる。
聞いたら敗けだからと言っている気が…!!
気付いて、目の前にあったのは。
と、背中を押されて開けると、
そこには四人席に、二人が向かい会うように座り、
二人が手を振っていた。
バッ!!と後ろを振り向き春渡と目が合う。
あー、背筋凍った、しかも鳥肌。
よくも分からないまま、
そのまま、あきのんの隣に座る。
一体春渡は何がしたかったのか。
そして、「一緒に居たかった」は、
どう受け取って良いのでしょうか…
全て春渡の思惑通り…も腹立つなぁ…
でも嫌いになれない春渡はずっと大切な友達だ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。