第3話

始まりの話─1─
350
2019/10/15 13:46
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
うわぁ…本当に高校生じゃん…
村島 秋乃
村島 秋乃
え、それどういうことww
私達は、制服が選べるという、


面白い高校に入れた。


いやぁそれが二択なのさ。


セーラー服か、ブレザーか。


色々聞くと、みんなセーラー服らしい。


だから私もセーラー服に。
もちろんあきのんも。
村島 秋乃
村島 秋乃
春渡は?
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
もう来るでしょ。
谷澤 春渡
谷澤 春渡
おーーい。
男子はどうやらブレザー派が多いみたいだった。


だから春渡もそうしたんだろう。
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
来たよ。
村島 秋乃
村島 秋乃
来たねぇ。
谷澤 春渡
谷澤 春渡
え?何?行こう?
村島 秋乃
村島 秋乃
うーー、楽しみ!
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
問題はクラスだよなぁ。
村島 秋乃
村島 秋乃
それなぁー
谷澤 春渡
谷澤 春渡
まぁ多分別れるよねー。
と、まぁ、私的には別れても友達作れば良くね?


なんて呑気な考えだからなぁ。
そんな感じで、やはりやはり。


クラスは私とあきのんは1組。


春渡だけ4組。
谷澤 春渡
谷澤 春渡
っな…(笑)
村島 秋乃
村島 秋乃
いぇーい、あなたとおんなじー。
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
うぇーい。
谷澤 春渡
谷澤 春渡
えーー。あ、でも中学んときの友達いる!よし!!
何で言い聞かせてるんだよ、


とはツッコまなかった。
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
あー、田中。
村島 秋乃
村島 秋乃
田中良いヤツだよねー。
村島 秋乃
村島 秋乃
私はあなたが居ればいいやぁ。
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
なんだそれ。あ!うちら2階…!?
谷澤 春渡
谷澤 春渡
あ、1階。
村島 秋乃
村島 秋乃
いいなぁ!!
始まりは緩く、普通に過ごした。
その後。
私は委員会に入り、部活は楽そうな文芸部という、


何でもアリのとこに入った。
春渡は変わらず陸上部。あきのんも変わらず、


女子ハンド部。あ、ちなみに。
違う高校へ行った冬木は勿論サッカー部。
と、連絡されて伝えあった。


向こうの友達もいたらしい。
あー、冬木会いたいな。


また四人で遊びに行きたい。


と、思ったら一年生の間は、夏休みや冬休みに、


四人で楽しく遊んだ。
そして、二年生。


私は1組、あきのんは4組、春渡は2組。


まぁ部活の友達が居て、少し安心…だったけど。


問題は勉強。


私は成績の事とかを考えて、
マンツーマン…も、あるけどお金が高いため、
生徒二人に対し先生が一人の塾へ。
隣の生徒を気にせず、


聞きたいことをすぐ聞ける塾だった。
そして、塾へ行くと自分の名前が書かれた


ファイルの近くのイスに座る。
最初はマンツーマンだったが、


やっと隣に現れたのは…
??
……。
メガネの男の子だった。


背は…あんまり私と変わらない…かなぁ


いかにも地味そうで、静かそう。


失礼だけど、初見だから。
机の近くのファイルを見ると、


『夏瀬あなた』の下のファイルに


    『夜木やぎ誠一せいいち
と書かれていた。
その下には高校の名が書かれているのだが、


そこには、見覚えのある高校の名前だった。
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
◇◇高校だ…
夜木 誠一
夜木 誠一
…?
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
あ、もしかして、
冬木拓ってヤツいない?(笑)
夜木 誠一
夜木 誠一
…あ、いる。サッカー部の奴だ。
去年同じクラスだったかな。(笑)
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
えっと、夜木くん?
夜木 誠一
夜木 誠一
誠一でいいよ。
名字あんま好きじゃなくてさ。
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
おぉ、私、夏瀬あなた。
あなたでも夏瀬でもどーぞ。
夜木…ヤギ…みたいな?


そりゃ嫌になるよね…。
夜木 誠一
夜木 誠一
おう(笑)
意外に絡みやすいソイツは、


私の眼を見ながら純粋な笑顔を見せた。

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