第12話

26日、夜の話
215
2019/10/15 22:42
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
はぁー食べた食べた。
村島 秋乃
村島 秋乃
いや、あなたは食べ過ぎ(笑)
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
お金まだ足りるし何か食べようかな。
谷澤 春渡
谷澤 春渡
止めときなよ~お腹痛くなる(笑)
冬木 拓
冬木 拓
太るぞ…つっても細いからいいや。
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
諦められるとそれはそれで悲しい。
村島 秋乃
村島 秋乃
(笑)(笑)
…待って、春渡今何時?
陸部だから、常に時計をしてる春渡に、


あきのんが時間を聞いた。
谷澤 春渡
谷澤 春渡
うーん、7時…30分。
あなたと秋乃、時間大丈夫?
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
お母さんに伝えてあるし、
あきのんもいるからね。
冬木 拓
冬木 拓
秋乃はなんか大丈夫そう。
村島 秋乃
村島 秋乃
よぉし、ハンドボール顔面に投げる。
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
あきのん、春渡にもやっちまえ。
谷澤 春渡
谷澤 春渡
は!?
冬木 拓
冬木 拓
?てか何で時間聞いたの?
村島 秋乃
村島 秋乃
は、な、び!
村島 秋乃
村島 秋乃
7時45分からなんだよねー!
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
よく覚えてるなぁー。
冬木 拓
冬木 拓
花火…か。
村島 秋乃
村島 秋乃
え、何で、浸ってんの?
谷澤 春渡
谷澤 春渡
秋乃うるさいよー。
冬木 拓
冬木 拓
そーだそーだー
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
あはは(笑)
なんて、雑談交わしてると
村島 秋乃
村島 秋乃
あ!あっち眺めいいとこ!
あきのんが指差したのは、


花火の丁度、正面。
谷澤 春渡
谷澤 春渡
人多いけどねぇー。
村島 秋乃
村島 秋乃
諦めて!
冬木 拓
冬木 拓
ヒド。
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
まぁいいじゃん。見れれば(笑)
とにかく、四人で見れるなんて。


夏休みの思い出になりすぎるだろ。
谷澤 春渡
谷澤 春渡
もう明後日から学校じゃーん。
冬木 拓
冬木 拓
やめろぉ(笑)現実突き付けるなぁ(笑)
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
…あきのん、勿論宿題は、
村島 秋乃
村島 秋乃
…あ。現代文の宿題プリント…
やっ…て?ない?
谷澤 春渡
谷澤 春渡
聞くなよwww
『お待たせしました!これより────』
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
お!始まるって!!
それを聞いて私の気分がめっちゃ上がって、


思わず冬木の背中をバシバシ叩いた。
冬木 拓
冬木 拓
分かったから叩くな(笑)
村島 秋乃
村島 秋乃
花火とか家の二階から若干見るくらいだったなぁ(笑)
谷澤 春渡
谷澤 春渡
まぁ中々お祭りとか行かないしね。
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
うんうん。
『それではカウントダウン!』
と、カウントダウンの音が聞こえて、


皆が静かになる。


最後の音が消えて、約2秒。
ヒュゥゥゥと、音が聞こえた。
そして、綺麗な赤と黄色の大きな花火が上がった。
その後もハート形とか、連続の花火とか!
隣を向くと、目に花火を浮かべて美しい横顔の、
………あきのん(笑)
あきのん普通に可愛いからな。


モテないのは多分…いや、止めておこう。
なんて、少しクスッと笑ったら、


後ろから、
頭をくしゃくしゃにされた。


え、何。このタイミングで何故。
まぁ大方こういうことするのは…
私はムスッとしながらも後ろを向くと、
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
え?
冬木 拓
冬木 拓
春渡じゃねーよ。
と、花火で聞こえないのを分かってるからなのか、


耳元で言われる。
私が『何でこんなこと?』


みたいな顔すると、
何となく、って言ったような風に見えた。
夏瀬 (あなた)
夏瀬 (あなた)
はぁ。
もう、いいや。


これも、全部ひっくるめて、


思い出にしてしまおう。
そう思って、光る、空の花を見た。

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