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第10話

森田の気持ち
中村 千香子
中村 千香子
で?まだ返事はないわけだ
松本 雫
松本 雫
うん
渡辺 稔
渡辺 稔
紘のやつ、
何を難しく考えてんだか
私がうっかり森田に告白してから、3日が経った。
松本 雫
松本 雫
……元カノのこともあるし
仕方ないのは分かってるけど
中村 千香子
中村 千香子
はぁ……、雫と森田が
早く元通りになってくれないと
こっちまでソワソワするよ
森田は相変わらず上の空が続いている。

昨日くらいから、私を見るとさらに思い悩んだ様子で頭を抱えて、あーでもないこーでもないとブツブツ独り言まで唱え出す末期症状が追加された。

いつもなら、一緒に食べていたお昼ご飯も、ここ3日はフラッと1人でどこかに消えてしまう。
松本 雫
松本 雫
……ごめんね
気まずい空気作っちゃって
中村 千香子
中村 千香子
やだ、そう言うつもりで
言ったんじゃないよ!
渡辺 稔
渡辺 稔
そうそう。
それもこれも全部
うだうだしてる紘が悪い
中村 千香子
中村 千香子
そうそう!
私たちは雫の味方だからね
松本 雫
松本 雫
ありがとう……
持つべきものは友達だ〜
私が告白なんてしなかったら、森田は今日もみんなとご飯を囲んでいたのかな。

そう思うと、ことの原因は完全に私なのに、ちかちゃんとみのっちは迷わず森田を悪者にして、私を優しくフォローしてくれる。

……もう恋なんてしないとか言っておきながら、また恋に悩んでるダメな私を、いつもそばで支えてくれる2人には、感謝してもしきれないよ。
【放課後】
中村 千香子
中村 千香子
よーし!どこ行こっか〜
渡辺 稔
渡辺 稔
カラオケは?
最近行ってなかったし
また今日も放課後がやって来た。
森田がいない、3回目の放課後。

みのっちとちかちゃんが、私に気を使って3人で遊びに行こうと提案してくれた。
松本 雫
松本 雫
いいね!カラオケ!
よーし、久々歌うぞ〜
誘ってくれた2人のためにも、テンションを上げて明るく振る舞う。

そんな私に聞こえたのは、
森田 紘
森田 紘
……松本
ちょっと話せる?
松本 雫
松本 雫
……っ、
久しぶりに私の名前を呼ぶ、森田の声だった。
【中庭】
森田 紘
森田 紘
ごめん……
松本の気持ちには応えられない
みんなが帰って行く中、私と森田は中庭のベンチに人一人分離れて座っている。

すごく申し訳なさそうに呟いた森田の言葉に、喉の奥に何かがつっかえて、上手く声を出せない。
松本 雫
松本 雫
……っ、うん
それだけ言うのがやっと。
森田 紘
森田 紘
松本のことは、
大事な友達だと思ってるから
分かってた。森田にとって、私が”女の子”じゃないことくらい。

だけど、少しくらい夢見たかった。
私も少女漫画の主人公になりたかった。
……元カノみたいに、想って欲しかった。
松本 雫
松本 雫
そっか……そうだよね!
私と森田はずーっと友達だったし
急には変わらないよね
松本 雫
松本 雫
ありがとう、ちゃんと考えてくれて
森田 紘
森田 紘
俺の方こそ……ありがとな
ただただ、胸が苦しい。
今までだって、散々失恋してきたのに。

今までの恋とはどこか違って、苦しいのと悲しいのが一緒になって私を襲う。

私に背を向けて歩いていく森田が見えなくなった瞬間、我慢していた涙が一気に溢れて、止めどなく流れていく。
松本 雫
松本 雫
……森田のバカ〜
中村 千香子
中村 千香子
雫……!
駆け寄ってくる、2つの足音。
顔を上げれば、心配そうに私を見つめるちかちゃんと、みのっちがいた。
松本 雫
松本 雫
……ふ、振られた〜
中村 千香子
中村 千香子
雫〜!
よしよし、よく頑張った!
ギューッと力いっぱい私を抱きしめて、頭を撫でてくれるちかちゃんに、余計涙が止まらない。
渡辺 稔
渡辺 稔
ったく、紘は見る目がねぇな
中村 千香子
中村 千香子
本当だよ!
私の雫をこんなに泣かして
渡辺 稔
渡辺 稔
よーし!
あんなバカのことは忘れて
パーッとカラオケ行こうぜ
2人の優しさで、私の中を埋めつくそうとしていた苦しさと悲しさが薄れていく。
松本 雫
松本 雫
うぅ〜。2人ともありがとう……
やっぱり、恋より友情だ〜