無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第2話

失恋の傷を癒す会
森田と"もう恋なんてしない同盟"を結成した翌日。
松本 雫
松本 雫
よ〜し!
歌うよ、森田〜!
森田 紘
森田 紘
おっしゃ!任せろ!
マラカスもタンバリンも
準備万端じゃい!!
私と森田は早速『失恋の傷を癒す会』と題し、
2人で近所のカラオケにやってきた。
松本 雫
松本 雫
カラオケと言えばやっぱり
マラカスとタンバリン必須だよね!
森田 紘
森田 紘
あったり前だろ!
これがなきゃ始まんねえよ!
松本 雫
松本 雫
ちかちゃんは冷めた顔で
『うるさいから、やめて』って
森田 紘
森田 紘
あぁ!分かる!!
言ってるところ想像出来すぎ
松本 雫
松本 雫
みのっちが使ってるのも
見たことない気がする
森田 紘
森田 紘
あー、アイツはリズム感ねえから。
マラカスもタンバリンも無理
テストが終わったあとはいつも、ちかちゃんとみのっちも一緒に4人でカラオケに行くことも多いけど。

考えてみたら、森田と2人で遊ぶのはこれが初めてかもしれない。

始めはほんの少しだけソワソワと落ち着かない気持ちを抱えていた私だったけれど、対する森田はいつも通りの気さくな雰囲気で。

そのおかげか、気付いたら私もすっかりいつもの調子で、純粋に森田との時間を楽しめてる。
松本 雫
松本 雫
確かにみのっちの歌は
いつも調子ハズレだもんね
森田 紘
森田 紘
本人、自覚ないけどな
……って、あー!この歌……!
松本 雫
松本 雫
え!?森田、知ってるの!?
最近デビューしたばっかりの
ロックバンド『ABYSSアビス
森田は、私が入れたABYSSのデビュー曲のイントロが流れ出した瞬間、目を輝かせた。
森田 紘
森田 紘
知ってるも何も、
インディーズ時代からすげぇ好き!
CD、初回限定盤も通常盤も買った!
松本 雫
松本 雫
マジで!?私もなの〜!
ABYSSのこと語れる人
初めて見つけた!!
森田 紘
森田 紘
俺も!テンション上がる〜!
松本 雫
松本 雫
じゃあ、せっかくだし
森田も一緒に歌っちゃう!?
私の言葉に嬉しそうに頷いた森田はすかさず"歌い直し"ボタンを押して。

再びABYSSの曲が流れたのを合図に私たちはノリノリで歌った。
〜数時間後〜
2人であれこれ歌い尽くして、カラオケを出た頃にはもうすっかり夕方になっていた。
松本 雫
松本 雫
あ〜、楽しかった〜!
森田 紘
森田 紘
っしゃ、じゃあ次行くか!
松本 雫
松本 雫
え?次……?
森田 紘
森田 紘
まさかカラオケだけで終わる気か?
俺の恋の傷はそんなに浅くない!
松本 雫
松本 雫
……じゃあ、どこ行く?
森田 紘
森田 紘
あれ!観ようぜ
そう言って森田が指さしたのは、デパートの外に貼られた大きな広告。
松本 雫
松本 雫
『失恋した自分に10のご褒美』?
森田 紘
森田 紘
俺らにピッタリの映画だろ?
松本 雫
松本 雫
こんなのやってたんだ……!
知らなかった〜
森田 紘
森田 紘
1人で観るのは勇気がいったから
この機会に観れたらな〜って
松本 雫
松本 雫
いいね、10のご褒美……!
私も興味ある!
私が目を輝かせたのを見て、森田がニッと笑う。
森田 紘
森田 紘
そうこなくっちゃな!
松本 雫
松本 雫
よーし!そうと決まれば、
早速行こう、森田!
森田 紘
森田 紘
おう!
松本 雫
松本 雫
てか、森田ってこんな映画観るんだね
ホラーとかばっか観てそうなのに
森田 紘
森田 紘
そうか?
いつも観るのは恋愛ばっかだったけど。
まぁ、元カノに合わせてたから……
松本 雫
松本 雫
あれ……もしかして今、
失恋の傷えぐった?
森田 紘
森田 紘
ぐっ……あーいたたた
胸の辺りを押さえて、痛みを訴えだした森田を小さく笑いながら、スタスタと歩くスピードを速める。
松本 雫
松本 雫
……ほら!馬鹿なことしてないで
さっさと歩いた歩いた!
次の回、始まっちゃうかも
森田 紘
森田 紘
おっまえなぁ!
せっかくのってやったのに
後ろから小走りに追いついた森田が、不満そうに膨れるのを横目に、森田と過ごす時間に居心地の良さを感じている私は、

案外、失恋の傷はすぐに癒えるかも?
……なんて思っている。


先輩に彼女がいるって知った時のショックはあんなにも底知れないものだったのに。


───やっぱり、恋より友情なんだ。

友達ってサイコー!