あなたが涼太と廉の間で揺れ動いている…ある日。
あなたは廉とのデートで、ある高級レストランを訪れた。
食事の途中、なぜかあなたの脳内であいりの言葉がリフレインした。
あの時あいりの言いたかったことが、あなたはなんとなくわかった気がする。
廉の前では絶対言えないセリフ。
あなたはいつも唐揚げをつまみぐいして、「こら!」と涼太に怒られていた。
そして廉とのロマンチックなデートも終わりに近づき。
あなたは廉のオープンカーの中で、廉と3度目のキスをした。
恋人同士ならば、最高にドキドキするシチュエーション。気分が高まったのか、廉はただキスするだけでは満足せず、あなたの首筋にチュッと口づけてきた。
廉はあなたの気持ちを完全に見透かしていた。
痛いところを突かれて、あなたは返す言葉を失った。
廉はあなたが頷くことを許さない。
廉と会話しているうちに、あなたもだんだん意地になってきた。
廉の追求が終わらなくて、あなたはなんだか泣きたい気分になってきた。
妹が兄を恋愛的な意味で好きになる_
廉はあなたから目を逸らし、とうとう言ってはならない言葉を口にした。
その時、あなたの視界がぐにゃりと歪み、周りの世界が大きく崩れ始める。
「あなたと涼太は、血がつながってない」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!