第33話

💓第30話💓
1,421
2018/09/04 06:19
あなた
あなた
(私、どうしちゃったんだろ?やっと、廉くんへの気持ちに気づいたところだったのに……)
その夜。寝る前にドレッサーの前で髪を溶かしていたあなたは、お風呂場でのことを思い出していた。
涼太
涼太
『…行くな』
あなた
あなた
『…え?』
涼太
涼太
『行くなよ。廉のとこなんか』
あなた
あなた
『!?』
涼太
涼太
『…誰にも渡したくない』
あなたはあの時、『お兄と兄妹じゃなかったら』と、心のどこかで思ってしまった。
あなた
あなた
(あー、一体なにを考えてるの、私!お兄は大事な家族!血が繋がった家族なんだよ?!)
あなた
あなた
(お兄にドキドキしてしまったのは……ホント。でも私達は兄妹なんだから…。この気持ちは封印しなきゃ!)
あなたはキュッと下唇を噛み締めて、今夜起きたことを忘れようと思った。
忘れて封印しなきゃ、そのうちとんでもないことになる…。
そんな悪い予感がしたから。

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