第25話

💓第22話💓
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2018/08/12 14:58
【3rdデート 永瀬廉×片寄あなた】
涼太と別れた後、あなたと廉のデートが始まった。
廉に肩を抱かれて、まるで本物の恋人みたい…とあなたは嬉しくなる。
廉
あなた、なにやってきたの?
あなた
あなた
金魚すくいとか射的とか…あとチョコバナナを食べました!
廉
ふーん、俺もやりたかったな
あなた
あなた
じゃあ、全部やっちゃいましょう!
あなたは元気良く歩き出すが、廉はあなたの腕を引いて止める。
廉
やだ
あなた
あなた
え!?
廉
俺はあなたの初めてがいい
あなた
あなた
…!
廉に真正面から見つめられて、あなたの顔は真っ赤になった。
やっぱりあなたにとって廉は初恋の人で、特別な人。
彼にときめいてしまうのは、決して手が届かない存在だからなのかな…と、しみじみ思った。
それから2人は拝殿までお参りしに来た。
みんな屋台のほうに流れているのか、辺りに人は少ない。あなたと廉はお賽銭を投げ入れて、二令二拍手一礼する。
あなた
あなた
(えーと、神様になにをお願いしよう?廉くんとのこと?玲於さんとのこと?それとも…)
あなたは目を閉じたまま、真剣にお祈りをした。
あまりに真剣すぎて、自分を見つめる廉の熱い視線に気づかなかったくらい。
廉
…あなた
あなた
あなた
はい?
お祈りを終えたあなたはゆっくり目を開いた。
だけど目を開いた途端、視界が突然塞がれる。
すぐ目の前にはいつの間にか廉が近づいていて…。
次の瞬間、ちゅっと廉の唇があなたの唇に重なったのだ!
あなた
あなた
廉
あなた
あなた
(ーウソ、私、また廉くんにキスされてる…)
あなたは石のように固まったまま、廉のキスを黙って受け入れた。
もちろん廉とのキスは嫌じゃない。
ううん、それどころか心臓がバクバクと早鐘を打って、全身の血が逆流しそう!
キスが終わった後も、廉が幸せそうに微笑むのを見て、あなたの胸の奥がきゅんと苦しくなった。
あなた
あなた
(…今、やっとわかった気がする。これが特別な…『好き』。やっぱり私は廉くんのことが…)
キスしたあなたと廉の間には甘い空気が流れた。
今晩、兄の涼太を含めた3人とデートしたけど、廉に感じるドキドキはやっぱり特別で…。
人生最大のモテ期で揺れていたあなたの心も、ようやく少しずつ固まり始めていた。

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