お弁当も食べ終わり、午後の授業に差し掛かろうとしていた。
?)君、ちょっといいかな?
あなた『え?は、はいなんでしょうか?』
いきなり長身の男性に話しかけられた_って、
この人…
理事長じゃん!!
な、なんで!?私に話しかけたの!?
え?退学とか言わないよね??
理事長「ははは、そんなに驚かなくても大丈夫だよ。君に少し話たいことがあってね。」
そう言われ、まだ少し固まっている私に
理事長に行こうか、と言い笑顔で誘導されてしまった。
ギィ_
パタンッ
理事長「話、というのはね、君にぜひ生徒会に入ってもらいたいんだ。」
あなた『あ、、それ学秀からも誘われました。
それで_帰りが遅くなると困るので、断らせて頂いたのですが…』
理事長「それでは、君は特別に放課後活動は無理にしなくていいことにしよう。それでどうかな?」
あなた『!!
それなら、全然大丈夫です!』
放課後業と帰れるなら、問題ない。
理事長「じゃあ決まりだね。それと、青羽あなたさん、君は青羽財閥の一人娘だと聞いたよ。
_お父さんとお母さんに宜しくね。」
あなた『はい!わかりました))ニコッ』
すると理事長はゆっくりと私に近づき
頭を撫でた。
なんだか、〝お父さん〟って感じだなぁ_
話を終え、理事長室から出るとそこには
学秀がいた。
あなた『あ、学秀!私生徒会入ることにしたよ。』
学秀「そうか、これから一緒にがんばろう))ニコッ」
あなた『…学秀の笑顔ってなんか…』
学秀「ん?僕の笑顔?がどうしたんだ?」
あなた『ううん、なんでもない!先に行ってるね?』
学秀「?ああ。」
学秀の笑顔がいつも〝貼り付けた笑顔〟
に見えているのは何故だろう_。
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学秀side
理事長「私があなたさんを生徒会に入るよう勧めたよ。浅野くん。」
学秀「……ありがとうございます。」
理事長「これで〝優秀〟な生徒が生徒会に揃ったね。満足かな?」
学秀「…満足なのは貴方のほうでは?理事長。」
僕はこの人_父の教育方針を知っている。
優秀な者はそれ相応の地位を手に入れさせ、
下位のものは蹴落とす。
僕は物心着いた時からそうやって教えこまれ、
そういう風に生きてきた。
理事長「私は優秀な生徒に積極的に行動してほしいだけだよ。それと浅野くん、」
学秀「?」
理事長「君は_あなたさんのことを可愛らしいなどと思うかな?」
学秀「…何ですかいきなり。
別にそんなこと考えたりしませんよ」
理事長「君は私によく似てるからね。(笑)
もうすぐ授業だ、行きなさい。」
学秀「はい。では失礼します。」
バタン。
__あの人は一体何が言いたかったんだ?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。