第26話

25話
12,345
2020/03/27 08:50
業が帰って行った後、

私も自分の家へ入り部屋着に着替える。



最近…いや、業に告白されてから、



誰かを振るのが怖くなった



今日だってそうだ。



可哀想で、申し訳ない気持ちになる。




あなた『はぁ……
どうして私は…〝好き〟がわからないの?』




結局その日は勉強も上手くはかどらず、




いつもより早く寝てしまった。




____________________

時は過ぎ土曜日。



昨日学秀と待ち合わせ場所を話し合って


学校近くの駅前に集合ということになった。




学秀「あなた!」




あなた『あっ、学秀!』



私服姿の彼は…なんというか、うん。


世にいう〝イケメン〟だ。




近くにいた女の子達が「あの人かっこよくない?」とか言ってるもん。




行こうか、と言って私を連れてゆっくりと歩き出す。



良く見ると私より背が高くて足だって長いのに
歩幅合わせて歩いてくれてる。



紳士的というか…気配り上手なのかな



しばらく歩くと


学秀「ここが、僕の家だよ。」



あなた『綺麗…ってかでっか!!』



そうでもないよ、と言って玄関を開け

どうぞ、と中へ入れてくれた。



家の中も勿論綺麗だ



さすが理事長…



学秀「そこに座って、今飲み物だすから」



イスに座って待っていると

ジュースを用意してくれた。




あなた『ありがとう!』


学秀「どういたしまして。
所で、

今日…ここに来ること赤羽は知ってるのか?」




あなた『あー、うん。知ってる』



学秀「そうか、あのさ、あなたは…
赤羽のこと好き………だったりする?」



あなた『…実はね、この間業に告白されたんだ。

でも…私昔から恋愛感情がわからなくて、

だから返事も…もちろん断った、


でもそれから、告白を断ること自体に罪悪感感じるようになっちゃって…』



学秀「なるほど…じゃあ、あなた」


あなた『…?』



学秀「とても珍しい花を見つけたとする。

1番に誰に知らせたい?」



面白い質問だな…


1番に知らせたい人は____



パッ、、と業の顔が浮かんだ。




あなた『……業』


学秀「それは__どうしてだ?」



あなた『凄いでしょ、って、言って…
業の驚いた顔が見たいから…っ___!』



学秀「それが…答えだと思うんだが……
簡単なことだろう?」



あなた『嘘……私…業の事好きなの?』



だって…今まで、ずっと幼なじみだって、



学秀「あなたは恋愛がわからないんじゃなくて、
わかろうとしていないんだ。」



あなた『そっか…私、ずっと自分の気持ちに知らないフリしてたんだ、……』





学秀「気持ちは伝えないとわからないんだ、
だから、伝えろ、赤羽に。」




あなた『うん…頑張ってみる。告白なんて初めてだけど…』





ありがとう、学秀。



学秀のお陰でずっと気づけなかった気持ちを


知ることが出来た。





それから私たちは少しの間おしゃべりをして、


夕方、理事長に駅まで送ってもらい、


帰宅した。

プリ小説オーディオドラマ