センラside
ここが…華火ヶ丘高校か…。
すごいデカイな…。
あ、言い忘れた。
俺はセンラ。今日からこの学校に通う新入生だ。
こいつは坂田。俺の中学からの友達。
俺たちは入学式に向かった。
入学式後1-A←はやない?
上から水が落ちてきた。
俺の服はずぶ濡れになった。
2人が去っていった後、俺は床を拭き始めた。
俺の髪から水が滴り落ち、床の水たまりに波紋が広がる。
と…
この人…確か…
そりゃそうだ。入学式で生徒会長挨拶で挨拶していたもの。
優しい笑顔を浮かべた後、床に目線を落として水を拭き始めた。
俺が拭いてる時は何もしなかったのに…生徒会長だとやるんだな…
全部…知ってたんだ…
俺が水かけられたことも、クラスメート皆黙って見てたことも全部…
『困ったことあったら言ってね。』
『絶対力になるから。』
生徒会長・月崎志麻。
彼との出会いが、俺の高校生活を狂わせるとは、この時思いもしなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。