第12話

ハッピーエンドなどない [そらる編]
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2020/02/18 09:00
あなた

え、雨降ってる。

天月
はい、これ貸します?
そう言って傘を差し出してきたのは後輩の天月だ。
あなた

大丈夫だよ!

天月
でも、一応渡しときますね!はい。それでは!
あなた

あ、ありがとう。

傘を貰ってしまった。でも、彼氏のそらるくんと帰るから必要なかったのに。
貸して貰ったなんてばれたらきっと、怒る。傘を鞄の奥底にしまった。



それから
私はそらるくんを待っていた。
そらる
お待たせ
あなた

お!委員会お疲れ様。傘持ってる?

そらる
うん。
あなた

じゃあ、入らせて((

そらる
嫌だよ。
あなた

なんで??

嫌われることしたっけ。
そらる
まぁ、いっか。どうぞ。
あなた

うん。ありがとう。

相合い傘とか懐かしい。でも、そらるくんは機嫌が悪い。
あなた

あの、そらるくん?なんか私しちゃたかな。

そらる
……
二人の会話はなく家のそばまで来た。
そらる
やっぱり、違った。
あなた

何が?

そらる
別れよ。
あなた

え。なんで?

そらる
隠し事ばっかじゃん。
あなた

え、何が?

そらる
とぼけることしかできないの?
あなた

だから何が((

そらる
傘貸してもらってたでしょ。
あなた

なんで、それを((

そらる
僕に隠し事しないって言ったよね。
あなた

でも。

そらる
でもってなに?怒られるかもしれないことでもはっきり言うって決めてたよね。
あなた

ごめん。

そらる
チャンスあげたのに。だから、別れよ。バイバイ。
あなた

そんな…

タッタッタッタッタッタッ
そらるくんが走って遠退くのがわかる。



傘をさしてもらっていたから私は傘をさしてなかっためずぶ濡れだ。
あなた

あ。

ずぶ濡れだったけど




一つ




二つ




三つ




毎日、苦しいことが増えてくると





人間絶えられず爆発するものだ。
あなた

ごめんね。そらるくん…

もう、取り返すことなど不可能なのだ









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