彼、ロイ=オブシディアンに会ってから、私は自分のことやロイのことを考えるようになった。
なぜ、私は赤髪なのか。
なぜ、赤髪なのに緑眼なのか。
…私はなんなのか。
ロイはどうして私のことを知っているのか。
ロイは何者なのか。
あんな黒髪と黒い目は、見たことがない。
ロイは、「また来る」ようなことを言っていた。
その時に教えてくれると言っていたし、その時まで待ちたかった。
…でも、待てなかった。
気がつけば、私は図書館に帰るように頻繁にやってきては、色々なことを調べるようになっていた。
なんでもいいから、私やロイのことを知りたかった。
そこで私は、色々なことを知った。
今回は短いです。
ごめんなさい。
今から作者が本気出す。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。