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第4話

もうひとつのストーリー
404
2019/01/29 13:38
廉 side



澪織
じゃあ今日はそろそろ帰る!


妹の澪織からの返信を見るなり俺は急いで家を出た。



今日あいつ傘持って行ってなかったやろ?
ほんまに仕方ない妹やなあ


そう思いながらもこうして澪織の世話を焼くのは好きだったりもする。



澪織が放課後よく行くスタディカフェを目掛ける俺の手にはもちろん1本の傘。


せっかく一緒におんのに傘2本ってなんか寂しいやん?
幅取って歩きにくいしなりよりちょっと距離空いて話しにくくなるし寂しいやん?


我ながらどこの兄貴の妹愛にも負けへん自信があるなあなんて呑気なこと考えとったら目の前から澪織が歩いてくるのが見えた。



...ん?隣におんのは...男!?


俺はあまりのショックにその場に硬直してしまってたんやろうか必死に俺に声をかける澪織の声なんてなかなか届かんかった。


澪織
廉!!
お、おお。
澪織
なんでそんなとこで突っ立ってるの?
目の前にいる澪織の横には認めざるを得ないほど顔が整った美少年がいた。


俺が誰なんかこいつ知ってんのかな?
悪い悪い。
君 澪織のこと傘に入れてくれたんよな?
ありがとう!
とだけ言うと俺は強引に澪織の腕を引いて自分の傘の中に入れる。


とりあえずその美、いや普通の少年に軽く会釈だけして歩き出す。

肩に手を回したまま少しでもカレカノ感が出るようと思いながら。











そう俺は 澪織 が好きだ。

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