第42話

ブレスレットの結び目を…
皐月 伊吹
ただいまー



ガチャと玄関が開く音がして

皐月くんの声が聞かれた。
秋葉
おかえり、皐月くん!





そう言ってリビングのドアを開けると











私がいたことに驚いたのか
ビックリ顔で立っている皐月くんがいた。













皐月 伊吹
え…なんで秋葉ちゃんが…?




皐月くんに説明をせずに思わず私は抱きしめた。






文くんの話がまだ現実だと思いきれない。

それに、私はその姿・・・・・・・・・を見たことがない。








だから、正直。

それ・・・・・・を見たら私がどう思うのか、どう反応するのか。






私でも分からない。









それに、皐月くんに今どう接すればいいかも分からない。

















だけど、それでも






今私が思ってることだけでも伝えたいってそう思ったから。




















気づいたら私の腕の中には学ランがあった。


そして学ランの中には色素の薄い黄色ぽい色の猫が…。
















混乱している。

皐月くんに説明もしてない。













でも、それよりも今は言いたい事がたくさんあって。












聞いて欲しいことが…たくさんあったから。






秋葉
皐月くん…!



そう呼ばれ、皐月くんは上を向く。



皐月 伊吹
はい…?って…ぇ、なんで泣いてるの?
秋葉
聞いて欲しいことが…あります!



オロオロしながら私を心配してくれる皐月くんをガン無視して私は言った。








ポス…!











目を開くと、私の頭の上に皐月くんの腕が伸びていた。






そして、柔らかい肉球で私の頭を撫でてくれた。

















まるで『いいよ』と言ってくれたかのように。









秋葉
私…皐月くんのこと少し知った気でいた。





和風月名で力が使えて。





呪いで動物になってしまう、それで妖力が使えてって。





秋葉
和風月名とか動物とか少し知ったくらいで





文くんは皐月くんの養子だって聞いた時も。









皐月くんの家にいきなり家族が増えた気持ちは分からないけど。








容姿ができての生活は知った気でいた。





秋葉
私に弟がいるんだけどね。
秋葉
血…繋がってないの
私が養子なの




少し似てるってそれだけで…!



秋葉
私は文くんみたいな状況に近いけど
皐月くんの気持ちも…
分かるんじゃないかって思ってた!




思った…思ってた。



でも…




秋葉
でも、それは違ってた







文くんに聞いた。



化け動物には2種類の動物の姿がいるって。

















文くんは皐月くんや葉月さんより噂が薄かったみたいで




その姿にはならないって受け継がれた時に聞いたらしい。



















和風月名のみんなと同じような動物と…




恐ろしい化け物のような姿…反転があると…。








秋葉
皐月くんには もう一つの姿があって…







そう言うと腕の中が小刻みに揺れて感じた。













でも、私は話を進めた。



ここで止めたらダメだってわかってたから。





秋葉
私…皐月くんの反転は見たことないし
正直、どんな反応するか私もわかんない
皐月 伊吹
…ッ
秋葉
でもね…
秋葉
皐月くんは皐月くんだから





見た目が2種類あたって






私からしたら何にも変わんない。
















人間から動物になるとこ見たら

それが2種類に見えちゃうしねw











秋葉
きっと私は変わんないよ



そう言って私は皐月くんの右腕を触った。

















猫になって服は脱げてしまったというのに

ブレスレットは変わらず、皐月くんに巻き付くように残っている。






















そしえ私はそのブレスレットの結び目を解いた…。