第46話

なんで…
〈文月side〉







バチン…!







乾いた音が辺りに響いた。










一瞬時間が止まったようだった。

ううん、正確には止まってたわけじゃない。










おらには秋葉がした行動に唖然としたから
実際はそう感じたんだ。








それに秋葉が頬を叩いたのはスローモーションのように
おらにはハッキリ見えた。



皐月の母




皐月の母ちゃんからはいつものような
ハキハキした声でも大きな声でもない






小さな…驚いたような声が口からもれた。








でも正直おらも同じだった。






だって秋葉が叩くなんて思ってもなかったから。







秋葉
こんなことになっても
自分が1番可愛いんですか?


驚くほど掠れて悲しそうな声で秋葉は聞いた。




皐月の母
何言って…
秋葉
ただ自分を完璧に見せたくて
2人を監禁した人にしか見えないです
皐月の母
監禁って何よ!
私はわざわざ引き取ってまで…ッ
秋葉
なに善人ぶってるんですか?
秋葉
そうですよね、貴方にとって
文くんは引き取った・・・・・・だけですよね?




正直胸が痛い…秋葉は何を言いたいんだ。



そうだよ、おらは引き取られただけなんだよ。




皐月の母
え、えぇ。そうよ!
それがどうしたのよっ
秋葉
あなたがそれだから…
文くんはいつまで経っても養子なんですよ!
秋葉
こんな状態になって文くんが
1番今の貴方を否定したいはずなのに!
苦しいって悔しいって顔して必死にこらえて!
言い返さないっ、ううん…言い返せないッ
秋葉
貴方は何をしたくて…
文くんを引き取ったんですか?!





なんでだろう、秋葉が言った言葉が胸にスっと入ってくる。




胸にあった疑問を全て埋めていく。




言いたかった言葉を聞いてみたかった言葉を














全て…全て秋葉が言ってくれる。












ねぇ…秋葉はなんで
そんなに おらたち に肩入れしてくるの?









なんで おらの事がわかるの?