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第8話

<2-1 三角関係を調査せよ!>
三角関係。そう聞いたら、どんなものを思い浮かべる?
私としては、三角関係=ひとりの男子をめぐって女子ふたりが争うイメージ。
いや、本当はもっといろんなパターンがあるとは思うけどね。
でも今回はきっとこのパターン。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(私以外にも祐生を好きなライバルがいるにちがいない!)
なにせ祐生はモテる。めちゃくちゃモテる。
告白されるたびに『ごめんね、俺は誰ともつきあう気はないんだ』って断ってるから、今では祐生に告白する子は減ったけど、でもやっぱりモテる。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(あれだけやさしいうえ、かっこよくて何でもできるんだから納得だよね)
いっぽう、私はモテない。
生まれてから一度も告白されたことなんてない。ふつうの女子なんだから当然だ。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(……ふつうだよね? ふつう、告白とかされないよね???)
うん、ふつうの女子はモテないと思う。私の個人的な体験だけど!

とにかくそんな状況から考えて、例の三角関係警報は祐生をめぐって争うライバルが現れるって意味なんだと思う。
つまり三角関係警報を消したい私としては、ライバルを消すべきなんだろうな。
祐生のことをあきらめてもらうとか、そんな感じで。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(うーん、でも……それって、すごい罪悪感だよね。悪いことだと思う)
想像するだけで良心がちくちくと痛む。だってライバルとはいえ争うとか良くないよね。
しかも消すとか倒すとか、平和主義者で小心者の私としては避けたいところ。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(とはいえ──)
このまま警報に邪魔されて告白もできない状況でいいのか、っていうと、それも困る。
なんにせよ、ひとりで悩んでいてもしかたない。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(まずはライバルの存在を確認しよう! 考えるのはそれからだ)
五時間目の数学Ⅰを犠牲にし、六時間目のHRでは空気のふりをして文化祭・クラス展示の役職から逃れつつ三角関係警報について考えたあとの放課後。
部活に行く前の親友をつかまえて私はさっそく聞いてみた。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
あのね春奈、ちょっと聞きたいんだけど、祐生を好きな子に心当たりとかある?
三坂 春奈
えっ、まさかあんた、日吉くんを好きな女子が自分を呪ってるって思ってるの? だから告白できない的な
私の問いに春奈がドン引きの顔をした。そういえば春奈は呪い説を主張していたんだっけ。
私はあわてて「そういうわけじゃないよ」と否定する。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
ただ、あまりにも告白がうまくいかないから、いったんしばらく告白をやめようと思うんだよね。だからってそのあいだに祐生がほかの子とつきあいはじめたら嫌だし、どうなのかな~って思って
(うんうん、これなら自然な理由だよね)
春奈も「なるほどね」と納得してくれた。
三坂 春奈
でも日吉くん、恋愛にキョーミ無いって話だし急につきあったりしないんじゃない?
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
そ、そうかなぁ。だったらいいんだけど……
私が引き下がりそうになったとき。
春奈が「あえて言うなら」と口をひらいた。
三坂 春奈
さいきん転校してきた美少女くらいじゃない? たしか日吉くんと仲いいんだよね
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
え……?
とつぜんの言葉に私は春奈を見つめた。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(転校生? 仲いい? どういうことなの。なんの話?)
私には春奈がなにを言っているのか、まったくわからない。
呆然としていると、春奈が不安そうな声をだす。
三坂 春奈
ヒカリ、もしかして日吉くんから聞いてないの? 日吉くんたちのクラスに転校生がきて、それがすごい美少女なんだけど日吉くんとしかろくにしゃべらないって話……
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
ええっ!?
(なにそれ、ぜんぜん聞いてない!)
おもわず大きな声を出してしまう。
春奈が「あたしは彼氏に聞いたんだけど」とつけくわえた。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(知らなかった……)
祐生からは、仲がいい子ができたなんて話はもちろん、転校生のことさえ聞いていない。
そりゃ祐生の生活を全部知っているとは思ってないけど、それにしたってショックだ。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(だって、よりにもよって美人の転校生なんて!)
気にならないわけがない! ましてや三角関係警報なんて出ている今はなおさらだ。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(こうなったら、転校生と祐生の関係を調べなきゃ──っ)
「ちょっとヒカリ?」と言う春奈を無視して、私は教室から駆け出した。