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第5話

<1-3 いざ、告白!?>
小学2年生のころ、祐生と約束したときに見た十月の花火。
あれが青空高校の文化祭で最後にあげる花火だと知ったのは中学生のころだった。
以来、私はいつかもう一度あの花火を祐生と見たいと思いつづけてきたのだ。
こんどは友達じゃなく、彼女として。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(そのためには、まず祐生に告白しなきゃ)
祐生に異性として意識されているとは思えないし、そもそも祐生は誰ともつきあわない。
だからうまくいくとは今のところ全く思えないけど、賭けてみたかった。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(だって八年間も片思いしてきたんだから告白くらいしたいもの!)
自分の〝恋愛予報〟は見られないし、祐生のも見ないことに決めた。

祐生に告白しようと決意したのは、文化祭の一か月前。
ところがすでに一週間が過ぎてしまって、文化祭まで、あと三週間ぐらいしかない。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(いいかげん、今日こそ告白するんだ!)
今はふたりきりの登校途中。運良くまわりに人はいないし、雰囲気も悪くない。
 だから。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
あ、あのね、祐生っ
日吉 祐生
日吉 祐生
うん? どうしたの、ヒカリってば顔が赤いよ?
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
その、じつは、
私がついに気持ちを打ち明けようとしたとき。

びこん、びこん、びこん!

頭のなかで、ブザーみたいな謎の音がした。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(え?)
なにが、と、思うよりも前に。
私と祐生のあいだに、とつぜんマークと文字があらわれる。

【晴れ】【大雨】【雷】【雪】【くもり】/【危険・三角関係警報発令中!】
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
な、なにこれっ!?
とつぜんあらわれたマークと文字に、私は目をまるくした。
私の言葉に、目の前の祐生が「ヒカリ? どうしたの」と、ふしぎそうにしている。
どうやらこのブザーみたいな音も変なマークも変な文字も、祐生には聞こえていないし見えてないみたい。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(っていうことは、これ、まさか私の恋愛予報? でも〝警報〟って……)
こんな表示、見たことない。
コントロールできるようになってから勝手に〝恋愛予報〟が見えるのも初めてだ。
ましてや、音が出たうえ〝警報〟なんて!
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(警報ってなに? 危険って? 天気マークだって全部表示されてて意味わかんない!)
びこん、びこん! と、警報みたいな音はどんどん大きくなって。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(ま、まさか、なにかとんでもないことが起こっちゃうの────?)
次の瞬間。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
え?
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
うわっ
どどどどどどど、と、豪雨が降りだしたのだった──!
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
うそっ、さっきまで晴れてたのに!
日吉 祐生
日吉 祐生
ヒカリ、とにかく駅のなかに行こう! ゲリラ豪雨っぽいし、ここじゃ危ないかも!
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
う、うん、そうだね!
激しい雨音が鳴りひびいて、叫ばないとおたがいの声さえ聞こえない。
バケツをひっくりかえしたみたいな雨、とは、まさにこのことで。
私たちは大急ぎで雨宿りしたり、濡れた制服を拭いたりしながら学校に向かった。

もちろん、告白なんてできる余裕はゼロ。
天野 ヒカリ
天野 ヒカリ
(どうしよう、私の一大決心が……)
生まれて初めての告白はみごとに空回り、謎の大雨にさえぎられてしまったのである。