第5話

空の巫女…?
雲島 晴
まあ…翔だからこそ言えるんだけど
天神 翔
…うん。なんでも受け止めるよ。
雲島 晴
私は、
すると晴は宇宙のように輝いている瞳から大粒の涙をひとつ…またひとつと流した
天神 翔
晴…?無理しなくてもいいよ…?
雲島 晴
ううん……翔には言うって……
決めたから……。
ああ。いつの間にか晴からこんなにも
信頼されていたんだ。と、今更気づいたんだ。
雲島 晴
私は…ね
雲島 晴
…別に、信じてもらわなくても…
いいけど…さ、
雲島 晴
私は…空の巫女をやっています。
天神 翔
…は?
思わず声を出してしまうくらい驚いた。
晴は確かに青空のような人だ。
でも…空の巫女なんて…
…でも、信じよう。
雲島 晴
えっと…その…
天神 翔
なーんだ。たったそれだけだったの?
雲島 晴
…え?
天神 翔
僕は信じる!晴が空の巫女だったら、
有り得るしね。
雲島 晴
え…あ…
雲島 晴
あり…がとう…
再び晴の瞳から大粒の涙が溢れ出た。
でも今度は違う。
───嬉し涙だ。
雲島 晴
ご…ごめん…っ…初めて…っ…私の事…わかって…くれ…っ…る人がいて…私…本当に…嬉しくて…っ…
天神 翔
今なら…
雲島 晴
っ…?
天神 翔
今なら、晴の気持ち、なんでもわかる
気がするよ。
雲島 晴
ほ…んと…?
天神 翔
僕が君に嘘ついたことある?
雲島 晴
かけ…る…ぅ…
すると晴は、

僕に抱きついてきた。
天神 翔
んぇ…晴…?
雲島 晴
翔…ありがとう…ありがとう…
天神 翔
…うん。
僕は片方の手でなだめるように優しく背中をさすり、
もう片方の手で雲を撫でるように優しく頭を撫でた。
雲島 晴
翔の手…おっきくて安心する…
そんなに大きかったかな…?
いや、晴が小さいのだろう…。
天神 翔
そっか…。もう少し…このままでいる?
雲島 晴
うん…!
晴は猫のように顔をさすってきた。

この時の晴を

可愛い。

と思ってしまった。
天神 翔
っ…?
雲島 晴
んにゃ…どうしたの…?
天神 翔
…なんでもないよ!
雲島 晴
でも…顔赤い…
天神 翔
えっと…赤面症なのかなあ???
咄嗟に思いついた言葉だった…。

さすがに無理があるか…。
雲島 晴
そっか!大変だね…。
………天然か!
雲島 晴
んむ…
天神 翔
…?
雲島 晴
すー……すー……
天神 翔
?!
ね、寝た?!
こ、こういうときどうすればいいんだ…?!
と…とりあえずベンチで寝かせるか…。
そして僕は、自分の制服を貴重品のように
取り扱うように、晴の頭の下に敷いた。