第8話

行きたいところ
天神 翔
あ…え…?
天神 翔
えっと…?
雲島 晴
ほんとかと思った?
天神 翔
え゙?
雲島 晴
う、嘘だよー!
恥ずかしすぎて隠してしまった…。
天神 翔
な、なんだ、嘘か…。
変に意識しちゃったじゃんか…。
雲島 晴
翔も意識するんだねー
天神 翔
す、するよ!
雲島 晴
あははー、かわいー
天神 翔
な…?!
〜翔〜
うう…めちゃめちゃびっくりした…。
でも嘘でよかったぁ…。
僕は…花畑で会ったあの子が好きだから…。
天神 翔
も、もう…帰ろ!
雲島 晴
ん、そだね。
〜天神家〜
天神 雅
おかえりー、翔。
天神 翔
ただいまー…あれ?彩は?
天神 雅
なんかねぇ、友達の家で寝泊まり
するらしいの。
天神 翔
へぇ。
天神 雅
彩がいない天神家は、
なんか少し寂しいなぁ。
天神 翔
確かに…。
天神 雅
まあ、ご飯も出来てるし、
2人で食べましょ。
天神 翔
はーい。
─そして食べ終わり─
─翔の部屋─
天神 翔
晴に告白ドッキリされたけど…
天神 翔
演技がほんとに自然だったんだよなあ…
天神 翔
それに…あの女の子がフラッシュバックされたし…?
天神 翔
あー…なんでこんなに考えちゃうんだろ
そして窓に影が映る。
天神 翔
…?
天神 翔
あ…彩?
天神 翔
え…なんでここに?
天神 彩華
『行きたいところがあるの。』
と、口パクで僕に伝える。
僕は準備をして窓の外へ向かう。
天神 翔
どうしたの?泊まりに行ってたんじゃ…
天神 彩華
事情は後で。ちょっと着いてきて。
天神 翔
…?うん。
彩華に着いていき、辿り着いた場所は…
花畑だ。
そこで、誰かがいる…。
目を凝らしてよく見ると、
ほんのりと明るい夜月よづきに照らされ、切ない涙を流す晴が居た。
天神 翔
は…
彼女の名前を呼ぼうとしたが、それを彩華止める。
天神 彩華
お兄ちゃん、よく耳を澄まして。
天神 翔
…?
耳を澄ますと、儚げな晴の歌声が聞こえる。
その時の晴は…彼女は…
本当に美しくて、見蕩 み  とれてしまった。
晴が歌う歌は、とても懐かしい歌だった。
そして、つい自分も口ずさんでしまった。
雲島 晴
…?
晴はそれに気づいたようだったが、
2人でそのまま歌い続ける。
天神 彩華
な、何してるの…?
晴の涙でぐしゃぐしゃな泣き顔は、次第に微笑み、
心地よさそうに歌う。
夜月がさっきよりも輝き、僕らを照らす。
そしていつの間にか彩華は消え、歌い終わり気まずい雰囲気の中、晴が話し出す。
雲島 晴
あ、あの、
雲島 晴
やっぱり翔は…ここの花畑にいた子…
だよね?
天神 翔
…?