なんでそんなに真っ直ぐに
好きって言ってくれるの
まさかそんな答えが返ってくるなんて考えてなかったから
もう1回信じてみてもいいかな なんて
思っちゃうじゃん
俯いた私の顔を覗くテヒョン
顔を上げると優しそうに微笑んで
なんて言うから
私はそう頷くしかなくて
そしたら私にもう1回抱きつくテヒョン
でも今度は私もテヒョンの背中に手を回して
抱きしめ返す
そう言って ギュッ て私をまた強く抱きしめる
なんで今日こんなにしつこいの!
黙ってると
“ ねえー! ”
ってうるさいから
ヤケになって私はそう放つ
うーはずかしい…
にやにやしちゃって…
でも嬉しそうにテヒョンは笑うから
私もつられてはにかむ
笑って誤魔化したって無駄なんだから
私はテヒョンを見つめる
恥ずかしそうに顔を隠すテヒョン
そーゆーとこテヒョンはかわいくてずるい
畳み掛けるように私はそう言う
テヒョンは恥ずかしそうに1度俯く
でもすぐに顔を上げた
私の方をまっすぐ向いて
口を開ける
私から言い出したのに ドキドキ してしまう
そう言って ふわっ て笑うテヒョン
“ そっか ”
って呟いて私は嬉しくて ふふっ て笑う
その日月明かりに照らされた帰り道を
2人で手を繋いで帰った
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。