何度も名前を呼んでいるのにテヒョンは答えてくれない
私は部屋に無理やり入れられる
手をやっと離したと思ったら 壁に追い込まれる私
な、なにこれ壁ドン…?
なんでテヒョン怒ってるの?
よく分からないけどこのままだとまずい
ポツポツ と言葉を吐き出すようにそう呟く
怖い…顔を見れない
声だけですごい怒ってるのが分かる
でもなんで?
プルルルルルル
答えようと口を開いたら着信音が響いた
テヒョンが黙って携帯を取り出す
私は黙って会話が終わるのを待つ
BTSの名前を聞いたことがあるのはこれだった
そう言えば そんなことを言ってた気もしてきた
気づくとテヒョンはドアの前に移動していた
まだ怒ってるのかな
スッキリしないまま私は部屋から出た
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!