第70話

episode…66
921
2020/07/16 12:37


壱馬side



悠羽の付き添いで
雑誌の撮影に着いてきてるんだけど
川村壱馬
川村壱馬
楽しいか?
五十嵐 悠羽
五十嵐 悠羽
うん!


ニコニコして撮影を楽しそうに
こなして行く悠羽。

悠羽にはきっとこの仕事天職なんだろうな。
五十嵐 悠羽
五十嵐 悠羽
あっ、そう言えば臣くんに連絡してくれた?
川村壱馬
川村壱馬
あー忘れてた。
今からする。

スマホを取り出して臣さんに連絡をした。
川村壱馬
川村壱馬
お疲れ様です!
今日悠羽とご飯食べるんで帰り家まで
送りますね!


送信するとすぐ既読が着いて了解とだけ返ってきた。


心配じゃないんだろうか?
それは無いか。
臣さん悠羽信用してるもんな。
五十嵐 悠羽
五十嵐 悠羽
かずくんかずくん!
川村壱馬
川村壱馬
ん?
五十嵐 悠羽
五十嵐 悠羽
夜ご飯なんだけど好きなの選んでいい?


子供のように無邪気でキラキラとした目で
訴える悠羽。

もちろん俺の答えはYES。
ここに陣さん居たら怒られそう笑


そう思いながらまた撮影に向かった
悠羽を見つめた。


すると、視線に気づいたのか俺の方を見て
ニコッと一瞬だけ笑ってまた
カメラに目線を戻した。


川村壱馬
川村壱馬
あいつ自覚ある?


いや、あるわけないか。


しばらくすると、お疲れ様でした!
っと聞こえ悠羽の撮影が終了した。


五十嵐 悠羽
五十嵐 悠羽
終わったーー!ご飯だァー!
川村壱馬
川村壱馬
よし!何食べる?決まった?
五十嵐 悠羽
五十嵐 悠羽
うん!
焼き鳥!
川村壱馬
川村壱馬
え?
五十嵐 悠羽
五十嵐 悠羽
今日は焼き鳥の気分!
川村壱馬
川村壱馬
分かった。


俺は、個室の居酒屋を選んだ。

五十嵐 悠羽
五十嵐 悠羽
個室なんってあるんだ
川村壱馬
川村壱馬
そりゃあるやろ
川村壱馬
川村壱馬
臣さんといかんの?
五十嵐 悠羽
五十嵐 悠羽
基本はお家かな?


焼き鳥も食べて満足して
今度はデザートを選んでる悠羽。

話すなら今しかない。

川村壱馬
川村壱馬
悠羽
五十嵐 悠羽
五十嵐 悠羽
ん?
川村壱馬
川村壱馬
こないだの事忘れて?
五十嵐 悠羽
五十嵐 悠羽
え?
川村壱馬
川村壱馬
友達として1メンバーとしてこれからもよろしくね?
五十嵐 悠羽
五十嵐 悠羽
悠羽は……
川村壱馬
川村壱馬
わかってるで?笑
分かってたけど、ちゃんと気持ちだけは伝えたかったん。
だからお前が重く捉える必要は無い。
その代わり、メンバーとして友達としてこれからもよろしくな?


しばらく沈黙した後に静かにうんと答えた。


川村壱馬
川村壱馬
んじゃ!デザート食って帰るで! 
臣さんも待っとるで!


悠羽の前では泣くまいと、悠羽を少しだけ
急かせて臣さんの所まで届けた。


川村壱馬
川村壱馬
はぁー……。
分かってたけど…意外と来るな


ハハっと微かに笑い車を走らせたと同時に
1粒の涙が落ちた。


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