第11話

大樹side
114
2019/10/02 07:12
朝になると、ホテルにいた。

正直、昨日のことはあまり覚えていない。

宮原さんの相談を聞いて、あなたさんのことを少し話したことぐらいまで。

で、なぜか今、隣には彼女が寝ている。

何があった……?

スマホを見ると、1件の不在着信があった。あなたさんからだった。

はあ……俺は何をやってるんだろう。


「起きましたか?大樹さん。」

「だ、大樹さん?」

「もしかして、昨日のこと覚えてないんですか?」

「え、うん。」

「まあ、いいです。仕事行きましょう。」

1回家に帰り、着替えて会社にいった。
あなたさんには電話をしたが出なかった。


仕事を早めに終わらせて、あなたさんのところへ向かった。


”ピーンポーン”


”ガチャ”


そこにはひどい顔のあなたさんがいた。

「先生!」

「ま、なべくん…?」

「と、とりあえず横になってください!」

あぁ。バカだ。俺は何をしてたんだ!

編集者失格だ。


あなたさんは今にも倒れそう。

こんな状態で1日も?

あなたさんを支えながら横に寝かせた。体がものすごく熱かった。


そうだ、体温計…


体温計はベッドのすぐ横にあった。それと1枚の紙とボールペン。

その紙には、ふにゃふにゃの字で時間と体温が記されていた。
さっきの体温は39.7℃。薬はどこだろう。

「先生?薬はどこですか?」

「ない…びょいんいってないです…」

病院に行ってない!?

こんな熱あるのに!?


「先生、とりあえず病院行きましょう。」

車にあなたさんを乗せて、病院へ向かった。


診察後

薬をもらい、ドラッグストアとスーパーへ向かい、冷却シートや健康に良さそうなものを買った。


「先生、これ飲んでください。」

そして、とりあえず薬を飲ませた。

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