第23話

親友
97
2019/10/05 14:58
あれから数日後


”ピロン”


『あなたー!!』

『元気にしてるー?東京のお土産渡したいなって思ってんだけど、今日空いてるー?』



お土産か…

今日は比較的何もないし、いいか。



『空いてるよー!』


『じゃ、いつものとこで2時に待ってるー!』


『はーい!』



いつものとこっていうのは、古びた居酒屋なんだけど、なんか落ち着くんだよね。


侑香里とはいつもそこで会うことが多い。


侑香里の合コン話を聞いたりもしてるんだけど。



準備をし、歩いてその店へ向かう。



ついたときは1時57分。



あと3分……だけど、侑香里のことだからあと13分かな。



「あなた!!」


「ゆ、ゆ、侑香里!?」


え?ど、どうして……!?



「何でそんな驚いてんの?笑」


「だ、だって、いつもは約束より10分も遅れてくるくせに!」


「あー、そーゆうこと。」


ほんっと、びっくりさせないでよー!


っていうか、今日はまた一段と、侑香里のテンションが高い……?気がする。


まあ、いつも高いんだけど。



「あっ、これお土産~!!」



「うん、いつもありがとねー。」



侑香里は出張が多いから、お土産をもらうのももう何回目だろう。



「本当にもういいのに……」


「いいのいいの!!」



あ、そーいえば、侑香里に大樹のこと話してなかった。



「あ、あのね!」

「じ、実は!!」


え!?



「あー、ごめんごめん。あなたからいいよ。」


「いい、いい!侑香里から!」


「え?あ、うん。」



何だろ。


珍しく侑香里が何か照れてる?



「実はね、東京で昔の同級生と会って……付き合うことになりました!!」



え、え、えーーーーーーーー!?



「そ、そうなの!?よ、よかったじゃん!!」


本当に良かったよぉーーー!!



「で?あなたは?」



「あ……私ね、編集者の人が変わって…その…前の編集者の人と付き合うことになりました……」



ゆ、侑香里……!?


フリーズしてるよ!?



「ゆ!か!り!?」


「えっ?あぁ、ごめん。衝撃すぎて……!!」



そう…だよね。



「まあ、でも二人とも相手が見つかったってことで、祝福!!乾杯しよ~!」


「うん!」



昼間っからビールを頼み……



「幸せになろーー!!かんぱーい!!」


「かんぱーい!」



んーー!

おいしい!!


やっぱ、ビール最高だわ。



それからお互いの彼の話をして、家に帰った。



”ピコンッ”



大樹かな!?


『宮原です。明日、打ち合わせがあるので、13:30に○○カフェで待ってます。』


宮原さんか…


打ち合わせ……もう大樹じゃないんだよね。



『分かりました。』


『よろしくお願いします。』


『はい。』



ふぅ。
もうだいぶ飲んだし、お風呂入って寝よっと!!



”ピコンッ”


誰だろう?

……だ、大樹っ!!



『今度、長期休暇が入った。どっか旅行とか行かない?』


り、旅行!?


やったー!!行きたい!!!!



『うん!絶対行きたい!!』


『じゃあ、行きたいところある?』


行きたいところかぁ~。



『大樹と行けるなら私はどこでもいいよ👌』


『分かった。色々考えとく。』


『楽しみにしてるね。』


『じゃ、また。』


『はーい。』


ふう!!楽しみーーーー!!!!


私はウキウキで眠った。

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