それから俺は少しずつ学校に行き始めた
当然、周りのやつらには避けられまくるし
変に絡んで危うく半殺しにしかけたこともあったが
美緒はそんな俺に呆れもせずに止めてくれた
気にかけてくれた、そばにいてくれた
そんな美緒の全てに俺は惹かれていった
そして…
松「なあ」
美「ん?…!」
チュッ
美「……/////…な…」
松「?」
美「いきなり何すんのよ!この変態!!///」
おもいっきり頭をはたかれた
松「いってえな!!はたくことねえだろ!!」
美「い、いきなり変なことするからでしょ!?何で…」
松「何でって…したくなったからに決まってんだろ?」
美「そういうのは恋人同士がやるものでしょ!松本くんはあたしの事…」
松「じゃあ、恋人でいいだろ」
美「え?」
松「俺、お前のこと好きだし。キスもしたいし、もっとお前に触れていたい。お前は?嫌って思うか?」
それは俺の本当の気持ちだった
そう言うと美緒は顔を真っ赤にして固まっていた
松「おーい?」
美「ごめん、色々急すぎて…。けど…うん。もう考えるのやめた。あたしも松本くんのことが好き(ニコッ」
松「!」
ギュッ
美「えっ///ちょっと、何?」
松「まさかお前とこんな関係になるとは思わなかったわ」
美「お友達に笑われちゃうかもね」
松「別にどうでもいい」
想いを告げて、通じあって、触れ合って
初めて知った人を好きになるのいう気持ち
松「美緒、好きだ。愛してる。俺のそば離れんじゃねえぞ」
美「離れないよ。あたしも同じだから」
俺は死んでもコイツを守ると決めた
月日は流れ、高3の春
美「潤は進路決まった?」
松「あ?そんなの何とかなるだろ」
美「馬鹿!なるわけないでしょ?何かやりたいことないの?」
松「……お前とずっと一緒にいてえ」
美「っ////そういうことじゃなくて!仕事とかの方!」
松「…ねえな。そういう美緒はどうなんだよ」
美「あたしは弁護士。悩みを抱えてるすべての人たちの力になりたいの」
松「へー」
美「あ、あれなんていいんじゃない?」
松「何?」
美「警察官!潤は運動神経もいいし、優しいから」
松「…俺、昔サツの世話になった側だけどなれんのか?」
美「なれる!潤はもう変わったから大丈夫だよ!」
松「まあ、考えとくわ」
お前がそう言うのなら
それが美緒を守ることになるならいいと思い
俺は警察官になった
しかし、6年前のあの事件で
その幸せは突如打ち砕かれた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!