野「くそ……くそ!何だってんだよ!」
松「野崎」
野「!!」
振り返るとそこには殺気に満ち溢れた松本が立っていた
バッ
野「く、来るな!」
野崎は手近にあった鉄パイプを掴み、松本に向けた
しかし…
ガッ ドカッ!!
野「ぐはっ!!」
それは何の意味ももたず、野崎は呆気なく殴り倒された
松本は野崎に近くとその胸ぐらを掴んだ
グイッ
松「てめぇは俺の仲間に手を出し、何の罪もない被害者たちを……そして、俺の大切な人の命を奪った。てめえの自己満足のためにな!!俺は…絶対にお前を許さねえ!!」
そして、松本は再び拳を構えた
あなたside
2人を探していると…
松「絶対にお前を許さねえ!!」
潤さんの声が聞こえ、2人を見つけることができた
既に野崎に抵抗の意思はなかったが
潤さんの身体には多くのアザミとクローバーが咲き誇り
その表情は殺気が溢れていた
あなた「潤さん!」
松「!」
あなた「だめ!もうこれ以上、手を出しちゃだめ!そんなことしたら…」
松「うるせぇ!」
あなた「ビクッ!!」
松「…この男は……野崎は何人もの女性を殺しておきながらこの6年間のうのうと生きてたんだ。俺はコイツを捕まえるために、美緒の仇をうつために刑事を続けてきたんだ。もう失うものなんて俺にはねえんだよ。だから…」
あなた「そんなことしても誰も喜ばない!美緒さんが悲しむよ!!」
松「お前に何が分かるんだよ!」
あなた「分かるよ!!」
松「!?」
あなた「墓参りに行った時、美緒さんの墓石に白のポインセチアが咲いてるのが見えた。花言葉は“貴方の幸せを願う”。美緒さんは誰よりも潤さんの幸せを願ってるんだよ!」
松「……」
松本side
美緒が?俺の幸せを願ってる?
あなた「だからお願い。復讐なんてやめて」
美『潤!』
松「!?美緒…」
その時、あなたに美緒が重なったように見えた
松「……16時20分。野崎俊、殺人の容疑及び強姦未遂の現行犯として逮捕する」
カチャン
俺は野崎に手錠をかけた。すると…
ダダダダダダ
大「あなた!」
相「松潤!」
櫻「……どうやら決着がついたみたいだね」
班の皆が駆けつけてきた
俺は立ち上がり、皆の方を向いた
松「みんな……ごめん。ありがとう」
そう言うと皆は笑った
俺は本当に仲間に恵まれた
改めてそう感じた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。