君が帰ってきたのは深夜の3時だった
こんな時間に1人で帰るなんてしないはず、
きっと不倫相手が心配して送ってきたのだろう
パチッと明るい電気がついて
僕はソファで寝ているフリをしながら
あなたが何をしているのか見る
そして君は机に何か置いてお風呂場に向かって行った
何なのか見ようとしたが、
眠気に抗えず眠ってしまった。
...鳥の鳴き声で目覚める
何て言うことは無くソファから落ちて起きた
朝起きたら10時になっていた
良かった。レコーディングまであと3時間ある
肩の緊迫状態を解いてから
僕は昨日のことを思い出し机に向かう
そこには可愛らしい黄色のリボンで縛ったチョコレート色の袋が机に置いてあった
箱の近くには【るぅとさんへ】と書いた紙があり
嫌いな人でも送るのは人の良さが出ているなと思った。
まあなんとなく予想はついていた
そうじゃなきゃ僕に渡すことなんてしない
食べてみるとチョコが中に入っていた
何故かは分からない
だけど1つ分かるとすれば
いつも通り1人で過ごすだけ、
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。