それで、本題に入りましょう。緊急とまで言っているのです。御館様、何があったのでしょう。

！？

……。

御館様の命れ……いえ、……お、お願い……お願いなら……。

私は……いえ、私の一族は……光の呼吸を使う剣士の一族なのです。

母が無惨と渡り合った時、戦っていたとき。母が使っていた呼吸が『光の呼吸』でした。

光の呼吸は蟲の呼吸と同じく花の呼吸派生でありながら日の呼吸に最も近い呼吸とされています。

性質は、『鬼に痛みを伴わせる。再生を遅らせる』などです。そこの辺りは日の呼吸と同じです。

はい。説明します。ここが日の呼吸と光の呼吸の大きな違いです。日の呼吸は首を切らなければならない。それにたいして光の呼吸は刺し所さえ良ければ、首を切断せずとも『鬼を消滅させることが出来る』のです

はい。

？

は、初耳です……。

あ、それは少しなら

ツクヨミのかぐや姫は私達一族に光の恩恵である光の呼吸を授けてくださった方として、私達の中の尊い方とされています。

私が覚えてるのはここまでで……

はい。

御館様、一つ不思議に思ったのですが

かぐや姫とは私達一族の事なのですよね。

でも、かぐや姫の特徴の『黒髪』私達一族の中には黒髪の人なんていません。みんな白髪です。