授業が終わり、お昼休みになった
中学もろくに通って無かっただけあって
もちろん高校の授業でも何を言っているのか、
さっぱり分からない
でも以前、先生が言ってた
「勉強が出来なくても悪魔を殺せるならいい」って
慰めてくれてるのか知らないけど
結局勉強が出来ない事は変わらないみたい
先に歩き出した3人を追いかけるようにして
私も席を立ち、歩き出す
ドアの近くには、不機嫌そうなオーラを
漂わせる子がいた
名前は確か、爆豪勝己とか言った子
名前はあらかじめ公安から渡された名簿に目を通して
把握している
いつもなら絶対、目を通すなんて面倒臭いことしない
でも今回はマキマさん直々に言われたから
仕方なくやってるだけ
爆豪は怒りながら、個性を発動して
上鳴の顔面に向けてボンボンッと炎を出した
ちょっと前髪が焦げかけてるけど無傷みたい
ということで、今絡んだら面倒臭そうな
上鳴と爆豪は置いて、私達3人で食堂に向かった
何を食べようかウキウキしていると
いつの間にか2人は、それぞれ食べたいモノの
列に並んでいた
そしてたくさん悩んだ結果、何となくの気分で
親子丼を頼んだ
2人がいない、とキョロキョロしていると
私の名前を呼ぶ声がした
少し離れたところに、切島と瀬呂が座っていた
暴言と共に、コツンッと爆豪がわたしの頭を叩いた
爆豪はどこに座るのかな、なんて考えていると
私には一言も声を掛けずに
当たり前かのように隣に座ってきた
さっきから爆豪の発言に関してずっと気になっていた
コイツ、ヒーロー志望のクセに暴言しか吐かない()
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!