第11話

~10~ 信頼
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2019/05/10 15:13
芽郁side








平野紫耀くん、










久しぶりに友達っぽい人と


話をした気がする












「守りたい」







だなんて。













私を守るなんて
































守れるはずがない。












女子
ねぇねぇ
女子
紫耀、最近永野と仲良さそうじゃん~
女子
やめなぁ???あの子すっごい根暗でうざくない???
女子
財閥の娘気取ってるってゆーか???
女子
あ、わかるそれ笑
女子
まず不気味っていうか~???なんて言うかぁ~笑
女子
釣り合ってるとでも思ってるのかね








まただ。








私は幸せにはなれない。








幸せになんてなっちゃいけない。











どう頑張っても







みんなと同じようには生きられない。












信じる方が馬鹿なんだ……
紫耀
紫耀
そう……かな???
芽郁
芽郁
(………………えっ。)
紫耀
紫耀
確かに人より話すのはあまり得意じゃないのかもしれない
紫耀
紫耀
けど、芽郁だって話したいって気持ちあるんじゃないかな
紫耀
紫耀
それに全然暗くないよ!?
みんな誤解してるだけだよ!!
女子
紫耀、なんであんな女をかばうわけ???
女子
思った事素直に言っていいんだよ!!?
女子
ほんっと、紫耀は優しいんだから~
紫耀
紫耀
俺は本当の事言ってるよ
紫耀
紫耀
かばっているわけじゃない。
けど、困っている人がいたら手を差し伸べてあげる
紫耀
紫耀
それが普通なんじゃないかな
紫耀
紫耀
自分でもよく分からない……けど
紫耀
紫耀
守りたいって     思えたんだ
女子
……











生まれて















初めてだった。















誰かに必要とされたのは










「絶対自分可愛いって思ってるよね~」



「金持ち気取ってるわ~」



「傷跡不気味すぎて」













「お前なんか生まれてこなくてよかった」





















酷い言葉を浴びすぎて





もう慣れていたのかもしれない













けど



















初めて。必要とされた。























「守りたい」


































こんな私を



救ってくれるのだろうか








全てを知っても












守り続けてくれるのだろうか































私は初めて
























人を好きになった

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