なんだか秘密基地にも行きづらくて、私はひとり海辺をふらつくことが多くなった。

今日も一人で時間を潰して寝るためだけの家へと帰る途中。
1番会いたいのに、今は1番会いたくない人と会ってしまった。

なんだかどう言っていいかわからなくて、付き合う前みたいに反応をしてしまう。

さっき送られてきた写真で赤ちゃんを抱いた篤がご家族と笑ってたから、祝福の言葉をかけた。

この気持ちは本当だから。

2人とも無言で場の空気に困ってた時に悟が現れて、正直ホッとした。

答えようとした篤が道路の反対側を目を凝らして見るから、わたしと悟も同じ方向を見た。

じっとこちらを見る財前。
ちゃんと自らの足で立って、こちらを見ていた。

そう声をかけた途端、急に黒い車が現れて財前くんを連れて走り去った。

突然の出来事に私たちは声を失う。
ただ、どうすることも出来なくて、私たちは家に帰ることにした。

咄嗟に篤の手を振り払ってしまった私は、篤がどんな表情をしているか見るのがこわくて俯いた。

少し声を張って私の名前を呼んだ篤に、身体が自然に震えた。

優しい声で聞いた篤。
だけど、私は素直に話すことが出来なくて、

篤にキツく言い放ってから、悟にだけ挨拶をすると、家とは別の方向へと無意識に走っていた。

＠秘密基地

もう遅い時間。
三平さん以外誰もいなくなった秘密基地に私は自然と向かってた。

ソファに座って一息つくと、できるだけ明るい声で三平さんに問いかける。

うちの親は私を心配したりしない。
私が親に歯向かうことを心配するだけだ。

そう言って三平さんに見せたのは1人で時間を潰してたとき、ふと見てしまった彩香のSNS。


今日の日付で「あっちゃんとの思い出」ってコメントと共に胸キュンの妖怪カードと富室病院の写真。

そしてその前の投稿は、篤の家の窓からの景色。
メッセージには「お掃除完了」って書いてある。
きっと家に行って、部屋を掃除したんだなって思った。

この証拠まであって、竜二が言う二股を信じるなって方が難しい。

そう言って三平さんは私に1枚の妖怪カードを差し出した。

渡された妖怪カードを見ると
「大好きな人に素直になれないのは妖怪イジッパリの仕業」って書いてある。

私が素直でいられる場所は、きっと･･･____の隣だ。

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プチアンケート！
篤くんと仲直りか、道史くんと新しい恋か、
どっちがいいですか？
いや、そこは和彦と♡なんて意見でも◎

ドラマでは最後それぞれの女の子たちと
復活した花火大会に行きそうなフラグありますが、
ドラマなんて無視だ！！！←

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