第49話

釈放おめでとう
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2020/12/15 07:00
瀬名悟
瀬名悟
釈放、おめでとうー!
みんながクラッカーを鳴らして、三平さんの釈放をお祝いしていた。
柴山道史
柴山道史
思ったより全然早く出てこれたじゃん。
でもなんで・・・
風間竜二
風間竜二
三平さんが悪い人じゃないってことが伝わったんだよ
春日篤
春日篤
だなっ
三平三平
三平三平
いやー。留置所生活辛かったぁ。
捕虜になった兵の気持ちがわかったよ
瀬名悟
瀬名悟
えっ、そんなに酷い扱いだったの?
三平三平
三平三平
扱いの話じゃない。閉じ込められてどこにも行けない、誰とも会えない、ひとりぼっち。それが一番辛かった。
風間竜二
風間竜二
でもっ!無事に自由になれてよかったよ!
ったく、こんな時にあなたどこいったんだよ
春日篤
春日篤
この前の海の後から、おばあちゃんち泊まるって帰ってきてなくてさ。

ーガチャッ
あなた

遅くなってごめん。
三平、釈放おめでとう

私は痛む身体にムチを打って、やっとの思いで秘密基地にたどり着いた。
春日篤
春日篤
あなた、大丈夫?顔色悪いけど
あなた

うん、大丈夫だから。それより、三平さんが釈放されて本当によかった


自分のことから意識をそらさせるように、三平さんの話題に変えた。
風間竜二
風間竜二
でも、本当良かったよなぁ!
あなた

・・・ッ!!

私に肩を組んだ竜二。
少し触れただけなのに、身体に衝撃が走って私はその場にしゃがみ込んだ。
春日篤
春日篤
あなたっ?!
柴山道史
柴山道史
竜二、なにしてんだよ
山田和彦
山田和彦
あなた、大丈夫?
あなた

だ、大丈夫!
ちょっとー、竜二バカ力ばかぢからすぎ!(笑)

風間竜二
風間竜二
俺そんな力入れてないけど・・・わりぃ

だけど、そんな嘘すぐ見破られて、私の目の前にしゃがんだ三平さんは私の肩にそっと触れた。

そっと触れただけなのに、身体は痛みで震えた。
あなた

・・・ッ!!

三平三平
三平三平
また、親御さんと何かあったんか?
春日篤
春日篤
もしかして、実家帰ったの?
瀬名悟
瀬名悟
実家って、あの親父さんもいるんじゃん!
風間竜二
風間竜二
なんでそんなとこ行ったんだよ
柴山道史
柴山道史
・・・三平さんを助けるため?
あなた

だって、これしか思い浮かばなかったから

瀬名悟
瀬名悟
どういうこと?
柴山道史
柴山道史
あなたの父さん、警察の偉い人だから
三平三平
三平三平
ありがとうな、あなた。
私の頭に手を置いて、ニッコリと笑った。
三平三平
三平三平
だけど、そんなやり方俺は賛成しない
あなた

えっ・・・

三平三平
三平三平
あなたの身体をこんなにボロボロにさせて自由になっても、俺は嬉しくない
あなた

三平さんのためにしたのに・・・

三平三平
三平三平
自分を犠牲にしてでも誰かを守りたいと思えることはとても素晴らしいことだ。だが、自分が死んでしまったら意味無いんだよ。
あなた

うん、

三平三平
三平三平
自分をもっと大切にしなさい。君が居なくなったら悲しむ人が沢山いるんだから。

周りを見渡すとみんなが私の周りで頷いてて、なんだか心が温かかった。
三平三平
三平三平
でも、あなたにそこまでして守りたいと思ってもらえて、俺は幸せ者だな(笑)
瀬名悟
瀬名悟
デレデレしてんじゃん(笑)
三平三平
三平三平
お前ら、ここまであなたに守られたことないやろ?(笑)

暗くなったその場の雰囲気を変えるように、三平さんは笑って私の頭を撫でた。
春日篤
春日篤
あなた、こっち座りな
あなた

ありがと、篤

春日篤
春日篤
病院行く?
あなた

大丈夫、ありがと

ソファに座った私の頬を撫でながらジッと見つめた篤は、私に優しく触れるだけのキスをした。
あなた

ちょっ・・・篤?///

春日篤
春日篤
ごめん、急にしたくなった
あなた

えっと・・・うん、

照れる私に、「急にごめん」って下を向く篤。
そして・・・
瀬名悟
瀬名悟
お前ら、なに急にキスしてんだよ!(笑)
風間竜二
風間竜二
マジかーお前ら!ハレンチだぞっ(笑)
春日篤
春日篤
っるせぇ(笑)
風間竜二
風間竜二
なぁ、もう1回してよ!
悟・竜二・篤・あなた
(悟と竜二)キース!キース!
春日篤
春日篤
そんなことより、三平さん!
三平さんがいない間、学校大変だったんだぞ。

上手く話を切り替えた篤は、三平さんにこれまでの事件の話を振った。
風間竜二
風間竜二
そうそう、コレ見て!

竜二が放送部の動画を見せた。

学校を爆発する旨と、明彦たちのお母さんが陥れられている犯行声明が映し出された。
三平三平
三平三平
君たちは自分たちの親が陥れられて、なんとも思わないのか?
山田明彦
山田明彦
別に?
山田和彦
山田和彦
当然の報いだよ
三平三平
三平三平
それはどういうことですか?
瀬名悟
瀬名悟
お前ら、なんか知ってんのか?
山田明彦
山田明彦
知ってるも何も、その犯行声明俺たちが送ったんだ。
全員
はぁ?!
それから二人は犯行声明をだした理由を誇らしげに語った。
山田明彦
山田明彦
うちの親は子供そっちのけで仕事ばっかり
山田和彦
山田和彦
俺達のことなんて興味無いんだ
山田明彦
山田明彦
ある日、興味本位でママが仕事で使ってるメールボックスにアクセスしたんだ。そしたら、見ちゃったんだ。ママがカブト開発と結託してショッピングモールの建設を計画してる資料を!
明彦は悪人を見つけた探偵みたいに、誇らしげに話す。
山田明彦
山田明彦
ママはこの街の人にいい顔しながら、本当はこの街を壊そうとしてる!
山田和彦
山田和彦
だから俺たちが真実を伝えたんだ!
三平三平
三平三平
君たちは自分の親を強迫したんだぞ。
そんなのテロリストと同じだ。
山田明彦
山田明彦
・・・テロリスト?
三平三平
三平三平
そうだ!暴力や恐怖で支配しようとしている。テロリストと同じだ。

三平さんの言葉に2人の顔が曇っていく。
三平三平
三平三平
あなたの親御さんがあなたに暴力を振るうのを見て、君たちはなんとも思わないのか?
山田和彦
山田和彦
それは・・・絶対おかしいと思うけど
三平三平
三平三平
君たちがやっていることは同じだ!
君たちの良心は痛まないのか!
山田和彦
山田和彦
でも、僕達は・・・
三平三平
三平三平
こんなの、間違っとる!
山田明彦
山田明彦
いいよ!学校爆発は本気だから
風間竜二
風間竜二
はぁ?
瀬名悟
瀬名悟
まじ?!
山田明彦
山田明彦
そうでもしないとママは目を覚まさないよ!

怒った明彦と和彦は奥の部屋へと入ってしまった。

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