ナワーブは大きな扉に手をかける。ギギギと重い音でドアが開く。中を覗いてみれば、自分の2倍の身長がありそうで、ボロボロになった紳士服に、やけに長いシルクハットを被り、左手には大きな刃が殺すぞとでも言わんばかりに光り輝いている。その男はこちらに気が付き、顔を向ける。
ナワーブは扉を乱暴に蹴り、開けてめちゃくちゃに走ってサバイバーの館を目指していった。
サバイバーの館を目指し走る中で、ナワーブはあの長身の男のことを考えていた。
ぽそりと呟くと、目の前に今度こそサバイバー専用の館が立派に建っていた。
急に女性の力強い声が聞こえてきたと思えば、咄嗟に顔面に蹴りが入ってきてナワーブは防御もできずそのまま蹴りを食らってしまい、後退りをする。
2人はお互いに背を向け、不穏とした空気が漂っている。そんな状況を占い師が見かけ、仲介者になり喧嘩を止めようとする。
占い師は落ち着いた声でマーサを宥めようとする。そういえばと気がついてナワーブに微笑んで口を開き声をかけた。
本当は第1話です。上には第2話と書かれておりますが、それは間違いです。ご了承ください。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。