《1週間後》




あれから週刊誌に記事が乗り
私のSNSには俳優さんのファンから
凄いコメントが毎日のように送られてくる、



"付き合ってないよ"
"私は蓮が好き"


って言えたらどれだけ幸せなんだろう
携帯を眺めてそう思う



今日は我儘を言って午前中の仕事を
午後に回してもらった




久しぶりに入る教室
窓側を見るとずっと会いたかった人が
机に顔を伏せて眠ってた



少しドキドキして、
でも会えるのが嬉しくて自然に笑顔になる




『…蓮？』



やっと会えた、
ずっとずっと会いたかった、



ゆっくり起き上がった蓮は
いつも私が見ていた笑顔では無く
少し目が腫れていて悲しそうだった




『…何かあった？』



恐る恐る聞くと
蓮はゆっくり昨日の出来事を話してくれた




この1週間
お互い辛い思いしたね…、



ゆっくり蓮の頭を撫でると
蓮は私に"羨ましい"と言った



私が…羨ましい？
毎日毎日 嫌なことを言われ続けて
好きな人にも会えないで…、



蓮はこんな私を羨ましく思うの？




『…私、幸せそうに見える？』



視界が歪んでいく



ねぇ、蓮…
助けて…、




『えっ、蓮？』




蓮は私の腕を掴んで
勢いよく教室から出ていく




何も言わず腕を引っ張られながら
蓮について行くと





ガチャ




誰も居ない屋上だった、




『こんな所 あったんだ、』



蓮「ふふっ、知らなかったでしょ？」



自慢げに笑って寝転がり空を見る
蓮の隣で私も腰を下ろす



蓮「嫌なことが会った時、」


蓮「俺はこうやって空を見る」


蓮「こんな広い空を見てると俺の悩みは」


蓮「凄く小さいものに感じる、」


蓮「ねぇ、あなたも寝転んでみて」



グイッと腕を引っ張られ
蓮が腕枕をしてくれる



『綺麗だね…、』



雲1つない真っ青な空




蓮「…何かあった？」


私のことを見ず
空を見ながら言う蓮に



『週刊誌…見た？』




私も空を見てそう言った





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