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第3話

41
2019/05/13 10:19
(少年)「魔女様どうぞ」
(魔女)「なんだいこれは」
(少年)「魔女様に似合うと思い、花の冠ですよ。」
(魔女)「こんなもの私には勿体ないよ」
(少年)「いえ、何をおっしゃいます。魔女様はとても美しく、なんでも似合いますよ」
(魔女)「そんなこと言わなくていいんだよ。」
それからも変わらない生活をしてきた二人ですが少年はだんだんできることが限られてきたのです。そのうち少年は寝たきりになってしまったのです。
(少年)「魔女様すみません。こんな寝たきりの状態になってしまって。」
(魔女)「いいのだよ。だが、お前がもうすぐでいなくなってしまうなんて悲しいよ。なぜだろう。ただの人間をそう思ってしまうなんて。」
(少年)「魔女様それはあなたは気づいていないだけです。それは(愛)ですよ。あなた様は私に愛情をくださっていたのです。」
(魔女)「そんな愛情などどこから。」
(少年)「私が死んでしまいあなた様が泣いてしまうのはそれは愛情があったゆえに泣いてくださったのですよ。」
(魔女)「死ぬなど言うな。」
(少年)「ありがとうございました。私に新しい目玉をくださり愛情を注いでもらえて私は嬉しかったです。さようなら魔女様。」
(魔女)「待て、逝くな。お前はずっと私の場所に」
少年は笑いながら亡くなりました。魔女の目から涙が溢れてきました。
(魔女)「あぁ。お前の行った通り涙がでてきてしまった。私はお前に愛情を注いでいたのだな。」
魔女は愛を知り、ずっと泣き続けました。
(魔女)「お前と一緒に歳をとりたかった生涯をともにしたかったよ。さようなら。」
それからは、魔女はいい魔女になり困っている人助けながら愛情を忘れないようにしました。

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