⛰side
最近、ウヨンが僕を避けるようになった。
話しかけても、気まずそうに一言二言返すだけ。
僕、なんかした?
またこれだ。
仕事中でも必要最低限の会話しかしてくれない。
それどころか…
ずっとヨサンアと一緒。
2人で一台のスマホを覗きながら
何やら楽しそうに話してる。
もう、僕なんか居なくても良いんじゃないかな。
辛くなって、その場を離れる。
自室に戻ると、ユノが僕のベッドに寝っ転がっていた。
何故この男はいつも他人の変化に気が付くのが早いのか。
ユノの彼女になれる人は幸せなんだろうな。
ユノは僕のベッドから起き上がり、マットレスしか敷いていない自分のベッドに腰をかける。
ユノは不思議な力を持っている気がする。
何故かユノになら自然と話せる気がした。
ウヨンが僕に冷たくなったこと、
最近はヨサンとしか一緒に居ないこと、
話しかけても無視しかしないこと、
全て話した。
そしたら第一声がこれ。
何が言いたいんだか僕にはさっぱり分からなかった。
厳しく、でもちゃんと優しく真っ直ぐに伝えてくれた。
ユノから勇気を貰って、僕はリビングに戻ることにした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。