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第1話

ピアノと秀才(※鬼滅でパロってます)
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2020/04/29 15:33
※21歳組中心。現パロ
大丈夫ですか?










1、capriccioso







この大学には「秀才」と謳われる人がいるらしい






「なぁ、知ってるか?」


突然、突拍子もなくそんなことを訊いたのは年中マスクの珍しいが綺麗な目をしたオッドアイの男、伊黒小芭内だった。


「なんだァ、藪から棒にィ」



そう荒々しく答えたのは音大に通っているとは思ないほど筋肉質で、傷だらけの男、不死川実弥だった。



「大学の音楽学部器楽科、つまりお前と同じ所だ。「秀才」と謳われる、比喩するにしても「神様」と謳われるのが居るらしい」




「それがどうしたァ」




「知らなかったのか?みたいだな。まぁいい。不死川もなんとなく分かっているのだろう?でなきゃ俺がなんも脈絡も無く、こんな話題を出す訳がない。そうだ。その「秀才(笑)」とやらの情報をくれ。あわよくば、接近してくれ。」





「ふざけるなァ、俺はそんなに暇じゃねェ、他をあたれェ」




「俺のねちっこさを忘れたのか?」





不死川は考えた。この男のねちっこさを忘れた訳では無い。けれど、不死川が暇じゃ無い訳でも無い。俺が断ってもこの男はずっと言ってくるだろうなぁー不死川は遠い目をしながらそんなことを考えていた。



「分かったァ、それ、受けてやるよォ。でも、俺は本当に暇を持て余してる訳じゃねェからなァ??」



「すまない。助かった。流石は不死川だ。」



「誰から言われたァ?見当はついているがまさかァ、、、」



「そのまさかだな。うん。甘露寺だ。」



コイツ、ブレねェ。そう思った不死川だった。






作者
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冨岡贔屓とか言ってたくせに初っ端冨岡登場してなくて草(伊黒さんと不死川が登場してきたのは私がただ単にこの2人のやり取りが見たかっただけですね。)

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