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岩谷は、不敵に笑った。
スクールカースト撲滅隊のメンバーが集まる会議室で、西丘さんは叫んだ。
西丘さんに比べて、坂月さんは妙に機嫌が悪い。
坂月さんは、外に出ることをかなり嫌っているらしい。
私は寺本くんと一緒になれた。
二人に進展があるといいな…
…絶対違うと思うけど…
寺本くんに聞いてみようかな…
その時、看護師さんが病室に入って来た。
看護師さんは、急いで手続きを済ませた。
寺本くんは、私の腕を掴んで走り出した。
2週間前に足が動かなかったとは思えない速さで。
学校に着いた。
私は、まず会議室へ向かった。
一番上の引き出しに入っている青いノート…
引き出しに入っている青いノートには…何も書かれていなかった。
私が、ノートを持って、会議室を出ようとした時…
………コツコツコツ……
誰かの足音が近づいて来た。
私はとっさに、隅の机の下に隠れ込んだ。
あれ、この声って…
会議室に入って来たのは、坂月さんだった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!