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2021/07/06

第1話

水蜜桃の飴と、誇り高き新着メッセージ
中1です。初投稿です!お願いします♥️

認めない…ぜーったいに認めない!!
いや、認められない!

けど、やっぱり、好きなのかもしれない、と一瞬思う。
透きとおるような黄色で、ガラスの飴の莉犬の瞳がシュワシュワと炭酸のように浮かんでくる。
あぁーーーーもう! 考えたくねぇ…。ただでさえ考えたくないのに、何が楽しくてこんなに考えなきゃなんねぇんだよ…。

もし、もし、「好き」だとしたら、
俺は、あいつみたいな間違いはしない。
絶対に、あんな酷い顔、みないけど。
ま、好きなんて、ないでしょ。ないよね……?


あ……そういえば
好きだったら、昨日、初めて、あんな顔をアイツがしたとき、もっと優しくしてたはずだ。
だから、昨日の対応は正解。
俺がアイツのこと「好き」じゃないって
証拠。
俺がアイツに思うことは、
「好き」ではない。そう思ったら、スッと心が落ち着くのを体感する。

そしたら、まずスマホだ、スマホ。
一対一の相談チャット(こーゆーの、あんたの周りでも流行ってるの?(笑))で
「なーな🍚」に、早く報告したい。
何度も、 何度も繰り返して早くなった動作の通り、アイコンを2~3回タップ。

「なーな🍚」に対して俺が思うことは、
例えば「尊敬」だったりするのだろうか。

初めて莉犬への恋心をうすうす感じてしまっていた時期、誰かに、もどかしい不安とイライラを拭ってほしくて、
のめりこむように相談相手を探した。
俺は「死〇」みたいな馬鹿げた名前で登録してて。
生きることは大変だと思った。本当に、
何度も、何度も。
何度も、何度も。 
もう、苦しいと思った。

はっきり言って、誰でもいいから慰めて欲しかっただけ。
自分のことを全て認めて、全てを否定してほしかっただけ。
このころ、途方もなく幼稚だったよな(笑)
知ってる人に、
こんな弱い姿、見せたくない。って思ってた。例えば、すとぷりとメンバーとか、。


で、思った。慰めてくれるのなら、なんでもしようと。
セフレでも恋人でもやってやる。
誰でもいい。誰でもいいけど、
俺がイジメると赤をさらに赤くするような可愛い人がいい。

たくさん、そんなかんじの人に、
今考えると恥ずかしくなるようなDMを
送って
送って
送って
送った。

「大丈夫だよ」
「私ももどかしい思いしたことあるけど」
「結ばれたよ」
「あなたの思う通りにやりなよ」
「辛いけど、生きよう?」
「がんばれ」
「ネット民のおかげで、救われた」

もちろん名前のせいで、返してくれた 
ユーザーは半分にも満たさなかったけど


その半分以下に、こんなに、こんなに励ましてもらえて
一瞬戻ったと思ったセイジョウな心は


毎日毎日アイツに会うたび
もろいゼンマイ時計のように
壊されていって。
結局なおることなんてなかった。


何日かぼんやり世界ヲながめるように、
過ごして。
人を好きになることに臆病にならなくていい、そう、あんたは思うかもしれない。
でも、言い訳をさせて。

莉犬のこと、

メンバーの前でいじったり

馬鹿にしたり

優しくしたらどうなるんだろ、って思ったり

面白かっただけ。
こんな、はずじゃなかった。本当に、莉犬に対して、「好き」を考えもしなかった。
そして今の俺は、世界が全部、透きとおった水蜜桃の飴でできていたら、綺麗なんだろうな、なんてありえないことを思ってみたりする。


もう、何回も泣いたピンクのベッドに、寝そべる。スマホで小説を読んでいると、暫くぶりにあのアプリを開いてみよう、と思った。

ハートのアイコン(♥←こんな感じ?)をなれた手つきでタップ。ニートみたいな不健康な顔をしていたと思う。たぶん。
開くと、新規通知が一件あって。
汚れた履歴より、1番上に表示されていた。どうしてこんなにも誇り高く存在しているのだろうか。
新参者なのに、一番目立ってしまって、嫌われないのか。でもそんなこと気にせず、気高く生きてきたのが、この新着なんだろうな。一秒後、いや、0.5秒後か?俺は、馬鹿だなと思う。我ながら低脳。

表示された新着の名前を見て、「え?」と思った。


「なーな🍚」さんから、新規メッセージがあります。📩

見た瞬間、うちのリーダーかよ(笑)、と思ってしまった。
いや、絶対違う可能性は、ないけど、、?
意外とやってそうだよな、うちのリーダーってお茶目なところあるから。でもやるとしたら「なーな🌳🌳(森)」とかにしてそう。
でも意外と本名のニックネームで……って、そんなことはどうでもよくて。

それで、なんなんだろうか。こいつが、「なーな🍚」が、死○なんて明らかにヤバそうな名前のやつに贈ってくれる慰めの言葉は。
どーせ、履歴の一部になるんだろうな、とかネガティブなことを思ってしまったりする。  

いつものように、打ちすぎですぐにキーボード上の候補に出てくるようになった俺ではない人の仮初め言葉を、鮮やかになぞってゆく。

初めまして!メッセージありがとう
ございます(´ε` )
自己紹介、読んでくれましたか??
恋に気づきたくないです……。


    
    紛れもなくあなたの人生。
    嘘をついて、逃れることはできない

は?っておもった。意味が分からない。この人、ポエムなんかが好きな人なのかな、なんて思って。
なんなんだろう。
でも、言葉は透きとおる水蜜桃の飴だった。鳥肌が立つくらいゾッとして、怒りを感じたのに。
澄みきった
さらさらの
甘い水が 

傷に沁み渡り、癒やしてゆく。
どうして、どうして、どうして。
1センチくらい、ピンクのシーツが、濃いピンクのシーツに変わっている。なんだろうと思ったら、涙だった。
「っ…あ、」 
正直、恥ずかしかった。

でも、泣いても指はメッセージを打ち続けた。
たぶん、心がこの人を知りたがっていたから




              
やっぱり、俺、恋なんてしてない
ですよね〜!だって今まで散々
いじってたんですよ??
「なーな🍚」だって散々いじってきた
人に告白されたら、嘘だって思うでしょ? 

ネットでやり取りするとき、
相手のメッセージに対して返信をしていない

最低だ、なんて気づいている。そしていつか嫌われてしまうんだろうな、とも。 

「ピロリン♫」
   そういう「キャラ」に縛られた世界で
   自分は生きていないから、分からない
   
     ただ、あなたにその言葉を言って    
     ほしくなかった。 

少しだけ遅れて、そう返信が来た。