どのくらいそうしていたんだろう
はっ、と我に返ったジンオッパがすぐに私を離した
なんとも気まずい雰囲気になってしまった
沈黙が続くけど今は喋らない方が有難い
喋ったらこのドキドキが伝わってしまいそうだから。
口から心臓が飛び出ちゃいそう
しばらくして、みんながお風呂から上がってくる頃には食卓にカレーが並べられた
やっぱり私もジンオッパも普段から料理してるだけあって、すごいスピードで作ることが出来た
ヨダレが垂れるんじゃないかってくらい大きく口を開けたテテオッパ
なんか照れるけど嬉しいなぁ
ホビオッパが今にも食べちゃいそうな勢いで座るから、ジンオッパが全力で止めてる
それからぞろぞろとみんなが座り始めた頃1人遅れて帰ってきたグクオッパ
言いかけた彼は私を見た瞬間に固まってしまった
グイッと腕を引っ張られてどんどん長い廊下を2人で進んでいく
お風呂場まで来ると、脱衣所の扉を閉めてそこに押し付けられた
壁ドン体制のままグクオッパが私の首筋に顔をうずめた
スンスンと匂いを嗅いだオッパはやっぱり、、、と呟いた
怒ってるような、悲しんでいるような微妙な顔
さっきずっとハグしてたから匂いがついちゃったのかな
初めて強い口調で話すグクオッパを見た
こんな時に不謹慎だけどグクオッパ、すごくカッコイイ。
今までは可愛いと思うだけだったのに
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。