第2話

出逢い
662
2022/07/18 02:59
🐶❤️ side ______

今日は俺の誕生日で22歳になった

そして今日は個人のバーチャルライブの日

誕生日カウントダウンをした次の日だ

T○itterを見ているとたくさんのリスナーさんがグッズを飾って祭壇を作ったりケーキを作ったりしてくれているツイートをたくさんみた

中にはイラストを描いてくれたり動画を作ってくれたりしているリスナーさんもいた

どれも可愛くて上手で嬉しかった

そんな気持ちの中電車に乗ってバーチャルライブのスタジオへと向かう

電車に乗っていると俺が立っていた前の席が空いたので座ることにした

すると女の子が2人乗ってきて俺の隣に座った

1人は量産型の服を着た子でもう1人は白を基調とした清楚系なふわふわしたお洋服を着ている子だ

こんな子がリスナーさんにいるのかなってツイートとその子2人を照らし合わせる
FRIEND
今日はありがとね!
あなた
 ニコ
FRIEND
ほんとにあなたには感謝だよ!
あなた
フルフル ニコ
FRIEND
この服どう?莉犬がこの前放送で量産型って言ってて!
あなた
グッ!ニコ
FRIEND
ありがとう!写真も撮ったお願いね!
俺の名前が出てきていることにとても驚いた

この2人のうち1人はリスナーさんなんだ

量産型のお洋服を着た元気な女の子がリスナーさんでもう1人の子はきっとお手伝いをする子なんだ

俺のために今から祭壇でも作るんだろうかよく見たらカバンが大きくてケーキの箱らしきものも持っている

深く帽子をかぶって顔を見られていないからきっと俺が莉犬くんってことはバレていないと思う

俺自身も2人の服装は見たが顔は見てはいない

少し気になって隣の子をちらっと見た

すると目が合ってしまった

隣に座ってい子は清楚系なふわふわとしたお洋服を着ている子だった
あなた
あ ニコ
女の子は俺が莉犬くんだって気づいたのかはわからないがニコって笑って軽く会釈をしてくれた

その可愛い無邪気な笑顔に俺は一目惚れしたんだ

自分でも一目惚れだってわかった

胸がキュンってなったからだ

よくリスナーさんが放送で莉犬くんのセリフ聞いてキュンキュンするってツイートしている気持ちはこのことなんだろうかなんて呑気なことを考える

でも一目惚れなんてしかもリスナーさんかもしれない子にしてしまったなんてどうしたらいいんだろうか

声をかけるわけにもいかない

だからこの恋は実らないものって思って心の奥底にしまうことにした

降りる駅について電車を降りると女の子2人も降りた

でも出口は逆だったらしくここでお別れだ

1人で届くはずもないことを心の中で呟いた
🐶❤️
またね
次はいつ会えるだろうか

名前も歳も何も知らない君に俺は恋をした

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