あなた!!あなた!!
任務の時間だよ~ここから南南東に進んでね!!
分かってるわ
けどお面が見つからない…
お面なんて必要なの?
もしも相手が上弦だったら身元がバレたら大変でしょ!?
そんなに…
目の前のでっぱりにかけてあったお面を見て少しホッとした。
早速取り自分の顔につけた。
しっくりしていて馴染みがある。
よし行きましょうか。
暫くして南南東に進むと__
目の前には立ち塞がったのはとても高い山だった。
とても高い…ですね。
これは救護用の物を持ってくれば良かったですね。
まぁ援護ね。
柱二名が修羅場になっているらしくて,鬼も困ってるみたい。
修羅場ってなんですか?
隊員同士の喧嘩
隊員同士の喧嘩ならまだマシな方だ。
殴ったり蹴ったりしてしまったらご法度に触れてしまう為、酷い時には強制的に辞めさせられる事になる。
それで柱の喧嘩って…どういう事?
水柱様と風柱様よ
噂では犬猿の仲らしいわ。
えぇと…確か冨岡さんと不死川さんだったわよね?
とりあえずそこまで案内して貰えるかしら?
分かったわ
凛に案内され着いた場所は正しく修羅場だった。
一人は刀を構えているし、一人は素手で今にも行くぞと言う感じだった。
正しくこれは,ただの修羅場ですね。
ここから去ろうと思ったが,物音をたててしまったせいでバレてしまった。
誰だァ?
不死川…よそ見か?
違ぇんだァ…冨岡ァ。
そこら辺の草が少しガサガサってなったんだよォ!!
身を隠すつもりはありません。
それよりも何故貴方達は‴柱ながら‴ご法度触れるような事をしているんですか?
ビクッ…俺はそんな事はしない。
いや嘘は良くありません。
てめェには関係ねェだろォ?
関係ないと言われても…私だって頼まれてここに来ているんですから。
貴方達の自分勝手な行動のせいで,鬼が逃げてしまったらどうするんですか?
それてまた次の夜までに犠牲者が沢山増えるんですよ?
二人は自分達がやっていた事に気が付いたのか,少し ハッ とした様子だった。
俺ら今まで何してたんだァ?
無意識にやっていたと言う事ですか?
分かんねぇんだァ
そうだな…体が勝手に動いた事は俺にも分かった。
冨岡ァ…どういう事だァ?
俺が思ってもいない事を,口が勝手に動いて言ってしまったようだ。
俺は決して不死川の事を「お萩大好き」とは思ってないからな?
説得力がねぇなァ
とりあえずお二人は無意識に口喧嘩をしていたと言う事になるんですね?
それは戦っていた鬼の血気術のようですね,少し厄介です。
うヒヒヒヒッッ…
そこの馬鹿達にはバレねぇとは思っていたが,そこの賢い女にはバレたなぁ!!
よく考えてみれば分かる筈です。
貴方もここまでバレなかったのが幸いな事だと思って下さいね?
ヒヒヒッッ
この俺様がそんな事は思わねぇよ!!
少し吐き気がするので,その口を黙らせましょうか。
てめぇにそんな事できねぇよ!!
私には不可能はありません。
夜の呼吸
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私は呼吸法を放ち鬼へと斬りかかった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。