第28話

京極屋の雛鶴さん
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2020/11/07 12:48
私は善逸と共に【京極屋】へと向かった。
京極屋の女将
やぁやぁ、お嬢さん。
この街では見かけない顔だねぇ、もしかして新人の花魁かい?
月詠(なまえ)
月詠あなた
こんばんは、女将さん。
ここで働かせて頂きたいのですが、宜しいですか?
京極屋の女将
綺麗な顔のお姉さんだねぇ、良いよ全然受け入れてあげるよ。
電柱の影で見ていた善逸を振り返り、手話で少し話しておいた。
善逸は承知したのか物凄く頷いていた。
そして女将さんに連れていかれた所は綺麗な部屋だった。
物凄く整えられていて、花魁が住んでいると思える程の綺麗な部屋だった。
京極屋の女将
今日から此処で働いて貰うには、ここに住んで貰って構わないよ。
名前は何にしようかねぇ…見た目から赤いのと頭上の狐が印象的だから赤狐あかぎつ花魁にしようかねぇ。
月詠(なまえ)
月詠あなた
分かりました。
京極屋の女将
うんうん、お嬢さんどこの娘さんなのかね?
ここら辺には当然住んでいないだろう、もし住んでいたとしたら見逃していた私が馬鹿だったわね。
月詠(なまえ)
月詠あなた
花街と言う小さな街の和菓子屋の娘です。
京極屋の女将
花街の和菓子屋って言ったら、【お月屋】かね?
月詠(なまえ)
月詠あなた
お月屋を知っているんですか?
京極屋の女将
私の街では有名なお菓子屋さんだよ。
とっても美味しいって有名だしね、そこの娘さんがこんなにも綺麗だとは…
月詠(なまえ)
月詠あなた
有難う御座います。
京極屋の女将
早速仕事に取り掛かって貰おうかしら、雛鶴は何処にいるのかしら?
月詠(なまえ)
月詠あなた
雛鶴さん…
私は突然の名前に驚いた。
本当に【雛鶴さん】は此処に居たんだとやっと確信できた。
京極屋の女将
雛鶴の事を知っているのかい?
最近行方不明になっちゃってねぇ、意外と人気な子だったから悔しいよ。
月詠(なまえ)
月詠あなた
そうなんですね…
行方不明…宇髄さんが言っていた通りだった。
やはり【雛鶴さん】はこの京極屋から姿を消したのであった。
鬼に殺された形跡は無い為、鬼に囚われていると私は予想をした。
京極屋の女将
まぁ仕事をして貰うね
月詠(なまえ)
月詠あなた
分かりました。
私は広場へと向かった。
広場には大勢の人で賑わっており、その中な埋もれている善逸が人混みに押されていた。

私はその場まで行き、善逸の腕を引っ張った。
我妻善逸
あなたちゃん!!
雛鶴さんの情報はどう?
月詠(なまえ)
月詠あなた
やはり行方不明みたいです。
不意に消えていたみたいで、未だに見つかってないみたいですね。
我妻善逸
うーん…難しい状態だね。
特徴とかは聞いてみた?
月詠(なまえ)
月詠あなた
まだ聞いていないので、順を追って明日に説明しようと思います。
我妻善逸
分かった、あなたちゃんもくれぐれも気をつけて!!
月詠(なまえ)
月詠あなた
はい、有難う御座います。
手を振りながら店から出て行く善逸。
人とぶつかりそうになりがらも私に手をずっと降っていた。
京極屋の女将
あなたちゃん、もう閉店だよ。
月詠(なまえ)
月詠あなた
あ、はい

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