私は自分の屋敷へと帰り、軽めな化粧をした。
私が珍しく化粧をしていた為、兄は驚いた顔をしていた。
私は一応とっておいた花魁用の着物を押し入れから出した。
ホコリだらけだったが、まだ綺麗な為洗濯しないでも着れるだろう。
兄は私の姿を見た瞬間顔を赤らめた。
それ程綺麗という訳でもないが、兄にとっては綺麗に見えたらしい。
私は外で待たせていた四人の元へと急いだ。
私は善逸さんに指示された所に立った。
善逸さんは『パシャッパシャッ』と沢山の写真を撮っていた。
炭治郎さんは走って蝶屋敷へと向かった。
数分後馴染みのある木箱を背負って来た炭治郎さんは妹の禰豆子さんをとても大切にしているのだなと思った。
凛は普段よりも丁寧な言葉遣いで話していた。
目の前には私以外の柱がいるからだろう。
炭治郎さん達だけだったら、多分敬語を崩して親しみのある話し方をしていただろう。
凛に案内された着いた頃にはもう辺りは暗くいかにも鬼が出そうだった。
やはり、気配だけでは鬼の身元は探れずこれは厳しい状況だと思った。
凛は私達を宿まで案内してくれた。
やはり凛は賢い鳥だなと私は改めて思った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!