第29話

聞き込み
748
2020/11/10 10:35
翌日

私は京極屋の人や常連客に【雛鶴さん】の事を色々と聞き込むことにした。
私は急いで花魁の姿となり、軽く化粧をした。
月詠(なまえ)
月詠あなた
おはようございます。
京極屋の女将
おはよう、朝ごはんは出来ているから食べてしまいなさいね。
月詠(なまえ)
月詠あなた
分かりました、有難う御座います。
MOB
えぇっと…
月詠(なまえ)
月詠あなた
あ、赤狐花魁です。
本名は月詠あなたなので、あなたでも大丈夫ですよニコッ
MOB
あ、じゃああなたちゃんって呼ばせて貰うわね!!
私の事は雪菜せつなって呼んでね!!
月詠(なまえ)
月詠あなた
雪菜さん、可愛いお名前ですね。
そう呼ばせて頂きます。
雪菜
雪菜
うん!!
あなたちゃんってどうして京極屋に来たの?
何か理由があるんだよね。
月詠(なまえ)
月詠あなた
私は京極屋に探し人がいるので来たのですが、生憎席を外しているようで…
雪菜
雪菜
その人、誰?
月詠(なまえ)
月詠あなた
雛鶴と言う方なのですが…分かりますか?
雪菜
雪菜
雛鶴様をお探しなのですか!?
雛鶴様は今は行方不明なのです…
月詠(なまえ)
月詠あなた
どうして、それを?
雪菜
雪菜
雛鶴様はここの花魁として働いていました、蕨姫と言う花魁が現れてから雛鶴様は消えちゃったんです。
月詠(なまえ)
月詠あなた
蕨姫…深く関係がありそうですね。
雪菜
雪菜
とにかく!
その蕨姫が関連していると思うんです、雛鶴様を見つけたいは私も同じです。
一緒に探しましょう!!
月詠(なまえ)
月詠あなた
そうですね、共に頑張りましょう。
彼女は【雛鶴さん】の事について色々と教えてくれた。
【雛鶴さん】の事を話している彼女はとても楽しそうで何より愛していると言う事が良く分かった。
そして彼女は物凄く可愛かった。
見た目からは私よりも年下だと言うのに、とても年下だと思えないくらいしっかりしていた。
雪菜
雪菜
周りの人達からの噂では、逃げたらしいです。
でも、私はそんな事なんて信じる訳無いです…
握りしめた手は微かに震えていた。
私はその手をぎゅっと自分の手を被せ、安心させるような素振りをした。
雪菜
雪菜
あなたちゃん…
月詠(なまえ)
月詠あなた
きっと雛鶴さんは見つかりますよ。
二人で頑張りましょうニコッ
雪菜
雪菜
あ、はい!!
急に『パァァ』と顔が晴れた雪菜さんはやはり可愛らしかった。
目の前に宇髄さんが居た為、一旦その場で別れた。
雪菜
雪菜
先に戻っておきますね。
月詠(なまえ)
月詠あなた
はいニコッ
宇髄天元
相変わらず激しいなぁ、あの幼女は誰だ?
月詠(なまえ)
月詠あなた
京極屋で出会った雪菜さんと言う少女です。
行方不明になった雛鶴さんの事を詳しく教えてくれたので、やっと捜索にあたれそうです。
宇髄天元
そうか、それは派手に良かった。
それで月詠…雛鶴の居場所は分かったか?
月詠(なまえ)
月詠あなた
自分なりの予想ですが、花魁を破棄された方がいる所にいるかと…
宇髄天元
そうか…俺も最初は同じ事を思っていたのだが、こんなにも意見が合うとはな…
月詠(なまえ)
月詠あなた
なので私は人の目を盗みつつ、鬼の居場所を本格的に探ろうと思います。
宇髄さんは今からでもいいので、雛鶴さんの所へ行ってあげて下さい。
宇髄天元
そうさせて貰うわ
月詠(なまえ)
月詠あなた
くれぐれも気をつけて
宇髄天元
ありがとな
私は宇髄さんと別れ、京極屋へと戻った。
雪菜さんに街中の噂を聞いてみようと思い、邪魔な着物をかきあげながら走った。

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