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第5話

勿忘草
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2019/07/09 09:48
あ、



やべ



( ˙-˙ )



🐰「俺の携帯…」



家に忘れたよ。



だけど、そのおかげで天使ちゃんが見れるよ…。



俺はルンルン気分で家へと帰った。



🐰「あなた、あなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなた」



あなたに会いたい♡



ガチャ



🐰「あなたの匂い…」



ドアを開けると広がるあなたの香り



んー



この匂い好き♡



🐰「あれ?いない…」



買い物でも行ったのかな?



🐰「とりま、スマホ…」



ガチャ



あれ?あなた?



🐰「おまっ!なんでいるんだよ!」



恥ずかしくて強めで言ってしまった。



するとあなたは目に涙を貯めながら



「あ、ちょうど良かった」



どうしたんだ?



🐰「は?なにがだよ。」



いつものように照れ隠しする。



あなたとの思い出のもの片付けといてよかった。



バレたら恥ずいし…。



「何言ってんの?グクがこの家から出なさいよ」



あなた?



俺はあなたがなぜ怒っているのか理解できなかった。



🐰「おまえ、どうしたんだ?」



「散々人を騙したくせによく言えるよね」



え…?



「これなんなの?」



あなたに渡されたものは元彼女との写真だった。



驚きすぎて言葉が出ない



「ほら、やっぱり。私のことなんて何とも思ってなかったんでしょ」



🐰「ちっ違う」



これには事情があるのに…



今言ってもどうにもならなさそうだ。



「グクが出ていかないなら私が出ていくから」



は?



予想外の言葉に固まってしまう。



何も、喋れない。



「さようなら」



俺はとっさにあなたの腕を掴んだ。



今はこれしか出来ない。



🐰「行くな」



この一言に全ての思いを込めた。



「触んないで!」



彼女の口からはまた、予想外の言葉。



そのまま扉が閉まる音がする。



🐰「っ…」



あなた、行かないで。



何度もあなたを追いかけようとした。



でも、足は動かない。



🐰「クソっ…!」



この静かな家には俺の泣きわめく声だけが響いていた。



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