第89話

番外編-秀介-
408
2020/02/29 10:14
秀介 母
秀介。パパとママ今からお仕事行ってくるね。お友達と仲良くするのよ?
俺の頭を撫でる父。母も俺と目線を合わせ微笑む。
秀介
うん!パパ、ママ、
いってらっしゃい!!
俺が笑顔で言うと2人は満足そうに笑った。
2人が手を振ると俺も大きく手を振った。そして両親は仕事へと向かっていった。
男子
しゅうすけくーんあそぼーー
友達が俺のところに来て言う。俺は頷いた。
秀介
うんあそぼ!









友達と遊んでいるとあっという間に時間が過ぎてもう親が迎えに来る時間になった。
先生
秀介くーん。おばあちゃんがお迎えに来たよー
秀介
はーい
遊んでいたおもちゃを片付け自分のかばんを持つと祖母のところへ向かった。
秀介
おばあちゃーん!
俺は走って祖母に抱きついた。祖母は微笑んで受け止めてくれる。
秀介
おばあちゃん。ママは?
秀介祖母
ママはね、お仕事終わるのちょっと遅くなるらしいの。だからおばあちゃんと一緒に帰ろうね。
秀介
はーい
秀介祖母
じゃあ先生とお友達にあいさつして帰ろうか。
秀介
せんせ、みんなさよーなら。
俺はくるっとみんなを方を向き手を振った。
男子
しゅうすけくんばいばーい
先生
さようなら。また明日ね。
そして俺は祖母と手を繋ぎ家に帰った。家で祖母と遊んでいると“ザー”という音がしてカーテンを開けると雨が降っていた。
秀介
おばあちゃん雨降ってるー
秀介祖母
本当だね。すぐやむといいんだけど。
そんな祖母の願いもむなしくどんどん雨は酷くなっていく。風も強くなって幼稚園児の俺も怖くなっていった。
秀介
雨やまないね。
秀介祖母
そうだね…
プルルルルル…




突然電話がなり俺たちはその方を向く。祖母が電話に出てくれた。
秀介祖母
はいもしもし。
秀介祖母
…え、?…はい、わかりました。
受話器をはずした祖母の顔は暗くなっていた。不思議に思った俺は尋ねた。
秀介
おばあちゃん。どーしたの?
秀介祖母
パパとママね、事故にあったって。
秀介
事故?
秀介祖母
それでね病院に来てほしいって
だから秀ちゃん準備してくれる?
秀介
わかったー
あまりよくわかっていなかった俺は祖母のいう通り準備をする。そして2人で病院ヘと向かった。

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