第40話

事件
1,409
2018/06/18 14:17
入谷
あなた!
あなた

あ、入谷!
どうしたの?

今日はずっと美晴くんと一緒にいたから

ふたりきりになるのがすごく久しぶりな気がする…

そう考えながら私は下を向き

顎に手を置いて軽く頷いた。
入谷
ねぇ。あなた。
入谷に名前を呼ばれ上を向いた。

気づくと入谷の顔がすぐ近くにあった。
あなた

何?いり…

グイッと腰を押さえられた。

って、え…私キスされてる!?

それも…美晴くんとしたことないキス…
あなた

んっ…んん、ん!

怖い…やだ…
あなた

や、やめっいり、ん!

入谷
無理。
私は入谷の胸を強く叩いた。

離そうと頑張るが、

入谷に頭と腰を押さえられていて

力では到底敵わない。

助けて…美晴くん…

私の目からは涙がボロボロとこぼれ落ちた。







ドン!








私はなんとか入谷から離れることができた。

だけど今の私は状況を把握できなかった。
あなた

な、なんで?なんでこんなこと…

入谷は私を見てゆっくりと息をはいた。
入谷
…好きだ。
あなた

す…き…?

私は昔、入谷に告白されことがある。

勿論断ったんだけど。

もうその時から美晴くんが好きだったから。

その1週間後にもう大丈夫だからと

話しかけてくれた。

入谷は友達として見てくれているんだなと思った。

違ったの…?
入谷
美晴からお前を奪う。




パンッ!






私は気がついたら入谷の頬を叩いていた。

そして涙は止まらず流れている。
あなた

ひどいよ…!バカっ!

私はそのまま走っていった。
入谷
はぁ… 嫌いって言えよな。
諦められない。

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