第31話

優しさ
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2018/05/31 22:13
美晴くんは昔のことを話終えた。

私は無意識に美晴くんの頭を撫でた。
美晴
え、ちょ、あなた?
あなた

へ?あっ…

美晴くんの声で私が彼の頭を撫でていたのに

気がついた。

私は驚いて手をパッとあげる。

今やったことが恥ずかしくて私はうつむいた。

すると美晴くんはふっと笑った。
美晴
僕はあなたに助けられたんだよ。
あなた

え…?なんで?

私何かしたのかな?何も覚えないや

美晴くんはくすっと笑って言う。
美晴
5年生で僕たちが
同じクラスになったの覚えてる?
あなた

うん。

そのときは入谷もくるみも一緒だった。

唯一美晴くんと同じクラスになれたとき。

私が初めて美晴くんという存在を知ったときだ。
美晴
僕は5年生でもずっと
姉のことを引きずっていたんだ。
あなた

そうだったんだ。

私なんにも気づいてないな。

鈍感にも程があるよ。←
美晴
でもさ。冬ぐらいに自分のいいところ見つけってあったの覚えてる?
あなた

あぁ~。あったね~。

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